2nd出てた!Billy Porter
功成り遂げた大御所ではなく、並はずれた実力を持ちながら不遇のセールスしか挙げられない運の悪いシンガーにそうした思いを抱くことが多い。
ビリー・ポーターは僕にとってそんなシンガーである。
彼の1stアルバム"Untitled"(1997)を聴いて心を震わされないソウル・ファンがいるだろうか。
その歌声はピュアで崇高ささえ感じるものだ。
例えば"True Love"という曲は、僕にとってかけがえのない名唱名曲である。
しかし、その後全く音沙汰を聴くことなく10年近い月日が流れた。
だが彼はちゃんと活動を続けていたのである。
ただしその場はゴスペルだったのだが。
このアルバムは、おそらくは彼の2ndだと思う。
これ以外に出している可能性はあるが。
N.Y.でのライブとなっており、内容はゴスペル。
先に崇高と彼の歌唱を表現したが、その感想はゴスペルを歌うことでさらに強まる。
欲を言えば、もう一度現世の俗歌を歌ってほしい。
ただ、今の彼がこの世界で満足しているのであれば、1stをずっと大切に聴いていくしかないだろう。
90年代後半を代表するソウル・シンガーの傑作として。
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