CD出てた! Freddie Scott
これにはいささか驚いた。
このCDはベストだが、母体になっているのはN.Y.のShoutというレーベルから出たLP。
僕の知る限りShoutは現在の権利がはっきりせず、CDリイシューされていないと思いこんでいたから。
これが存在するっていうことは、Shoutの7インチ群もリイシューされる可能性があるということ。
アラバマのFameのCDリイシューを切り開いたのがキャンディ・ステイトンであるように、フレディ・スコットによってShoutの復刻がはじまれば喜ばしい。
さて肝心の内容。
ちょっと聴くとサザン・ソウルにしか聞こえないサウンドだが、これはれっきとしたN.Y.産。
60年代後半ソウルの関心が南部に向いていた時代の音だ。
オーティス・レディングやサム&デイヴがポピュラーになり、Atlanticはアレサ・フランクリンやウィルソン・ピケットに南部録音をさせた----このあたりはソウルの教科書。
もともとはバラディアー的な体質を持っていたフレディ・スコットもその時代の勢いに乗り吠える、吠える。
ただ南部のシンガーほどはメリスマを長引かせない。
むしろ吐き捨てるような感じがあり、それはノーザンの伝統なのかもしれない。
そんなわけで、このベストにも収録されているデトロイトの不世出のシンガー、ダレル・バンクスの"Open the door to your heart"のカバーが僕には素晴らしく思われる。
この曲のカバーの出来としては元ファルコンズのソニー・モンローと双璧を成すものだ。
などと、ぐだぐだと講釈を垂れるところが耄碌したソウル親父だよな~(自戒)。
The comments to this entry are closed.
Comments