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達者です G.C.Cameron

gG.C.キャメロンの新譜を聴くと、お年を召されてもなかなかにご達者、感心いたしました。

もともと彼はバリトンのシャウトを主体にファルセットもいける器用なシンガーだった。

器用すぎて、歌は豪放なところがあるのに全体とてしては小粒に見えてしまうところがあるかもしれない。
こういうシンガーはグループでリードを取ると映える。
ソロも良いが、いつまでも「あのスピナーズで"It's a shame"を歌った男」と形容されるのは、そのせいだろうか。

そんな彼がテンプスに参加したというのは、僕は良い取り合わせだと思った。
テンプスはいつの時代も凄いが、また新たな時代を作るのだろうと期待した。
(なぜアリ・オリじゃ駄目なのかとも思う。アリ・オリが嫌なのかな。)

テンプスからはもう脱退したのだろうか。
このあたりのニュースをつかんではいないのだが、とにかくここに彼のソロ最新作がある。

案の定、バリトンとしての力は落ちている。
しかしテナーの音域で伸びやかに歌うとき、あるいはファルセットに駆け上るときの巧さは大したものだ。
しかも曲はすべてメロウ(ダンサーもバラードもだ)。
聴くたびに感心することしきり。

たしか僕の知っているソウルとはこんな音楽だったはずだ。
それを近頃忘れていたんじゃないか。

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