これぞスウィート Manhattans
10年以上前にPファンクが異常に流行った時期があった。
日本のリスナーの間だけのブームだと思うが、それまで二束三文でエサ箱に放り込まれていたPファンク関係のお皿に立派な値段がついて珍重されたのには驚いた。
フリー・ソウルという名前とは裏腹に型にはまった狭い音楽の聴き方が流行ったこともあった。
まあ、どんな流行であれ音楽が聴かれるのは良いことだと思うが、その反動で、素晴らしいもの大切なものが軽んじられるとしたら困ったことだ。
たとえばマンハッタンズ。
コアなソウル・ファンほど彼らを無視しているように思えるのだが---。
このブログを通じて繰り返して言っておきたいことがある。
愚痴なのだが、年寄りの言うことは大事に聞いておきなさい。
というわけで以前にも書いたが、今日も少々表現を変えて書く。
コーラス・グループを知りたいと思うのなら、デルズ、ドラマティックスそしてマンハッタンズの全作に耳を通しておくこと。
全作と書いたがコンプリートをめざさなくてもいい。
入手が難しいものはしかたがない。ただ「いつの時代の録音」も聴いておくこと。
それをおろそかにしてレア盤がどうのこうのと言連中には我が家の敷居はまたがせない。
もっとも家にあがってもレアな皿なんて持っていないから、向こうから来やしないのだが(笑)。
長い前置きの後に紹介するのは1972年のDeLuxe盤。
ジョージ・スミスが病に倒れ(塩辛い声の良いシンガーなんですよ)、代わりにまだ十代のジェラルド・アルストンが加入した最初のお皿。
溌剌と時代を切り開いていくジェラルドの若き声を、先輩格の周りが支える。
なにより"One life to live"はスウィート・ソウルの傑作。
ここにマンハッタンズの、そしてソウル・コーラスの美学がある。
ところで紹介したジャケットの真ん中に書かれているのはジェラルドのサイン。
これは前回(9年前)に貰ったもの。
昨年のときは、こんなもんじゃなくて-----(以下略)
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