カクテル談3 Ray Charles
映画「レイ」は随分と楽しめる内容だった。
多少でもアトランティックというレーベルについて知っていると、ああと頷くこともあるし、あるいは「うまいこと言っちゃって」と茶々を入れたくなるシーンも多かった。
チャールズ・ブラウンほか、ブルース系の実名(そっくりさん)が出てくるのも楽しい。
しかし日本のソウル・ファンの間でレイが話題になることは少ない。
僕も含めて、意地が悪い奴が多いので、どうしてもABC時代のポピュラー・シンガーとしての成功が無評価につながっているんだと思う(違います?)。
さらに多作すぎて、いまさら聴こうという気力が削がれるのも事実。
世界的に没後の再評価されていることだし、僕も心を入れ直し聴いてみますか。
で取り上げたのがABCのベストCD。
っていうかアトランティック以降はこれしか持っていません(涙)。
大半の曲がイントロで大仰なオーケストラが入り、そこで萎えてしまいそうになるが、レイの声になればさすが。
しかし、やはりそんなアレンジのないストレートなR&B"I Chose to Sing The Blues"、"If You Were Mine"などはゴキゲンだし、レイレッツのかけ声もいいバラード"Let's Go Get Stoned"は最高だ。
そして"One Mint Julep"(なぜかJulipとクレジットされているが)が素晴らしい。
ここではラテン・ジャズ風のアレンジでレイの歌はなし。
そのかわり全編でレイのブルージーなオルガンをフューチャー。
モンド的にも楽しめるが、ぼそっとつぶやく"Hey,just a little bit of soul now"という台詞にしびれる。やっぱりソウルでしょ、これは。
というわけで初夏のカクテル「ミント・ジュレップ」。
代々木上原のバー「カエサリオン」で飲むことができたら、その味をまたレポートしよう。
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