勉強だ! DIVA BMR
先に「私とBMR」について書いておく。
この雑誌のもとは「ブルース」であった。
なんとストレートなタイトル!今となっては驚きだが、手作りのファンジンみたいな雑誌で、実は一度も買ったことがない。
本屋で見かけたことはあるのだが、その頃(80年代のはじめ)はブルースにまったく興味がなかったので無視していた。
買い始めたのは「ブラック・ミュージック・レビュー」と誌名を変えてから。
しばらくすると版型をひとまわり小さくし、頭に「ブラック・ミュージックの発火点」というキャッチが入った。
この頃(1990年くらいか)は毎号買っていた。
湯村テリー氏の甘茶ソウルの連載や、ドクター高沢氏のインディーズ紹介など、熱心に読んだもの。
話はちょいと余談になるが中村とうよう氏主幹の「ニュー・ミュージック・マガジン」も、その頃まではソウル/R&Bの特集があったし、点数評価のジャンル別新譜紹介も参考になった。
中村とうよう氏がラップは黒人音楽の伝統をぶち壊しにするものだとしてパブリック・エネミーに0点をつけ、騒ぎになったこともあった。(騒ぎになるくらいの影響力があったわけだ)
しかし90年代後半、「ブラック・ミュージック・レビュー」は突如「BMR」と名称を替え、大判カラー満載インタビュー満載のヒップホップ+現代R&B主体の内容に変化する。
僕のようなソウル・ファンは置き去りにされてしまったのだが、それもむべなるかな。時代がそうした変革を要請していたことはその後の成功ではっきりしている。
最初は僕もついていこうと思った。
それを阻んだのは、なにより価格。
(紙もいいの使っているしカラーだし、そりゃ高くなるのはわかるんだけれど)
大きくてかさばるというのもあったし、やはり内容は辛いし----
というわけで、買うのは年初の昨年のベスト選定特集くらいになってしまった。
しかし、そうした怠惰のつけは大きく、シーンについて全然わからなくなってしまった。
幸いなことに現在はネットである程度わかるのでまだ助かっているが。
というわけで今日も長い前置きになったが、そんな縁遠いBMRの増刊号で「DIVA(歌姫)」特集が出た。
ずっと言い続けているように、現代のR&Bに弱いうえに女性シンガーが苦手という僕にとっては、うってつけの教則本である。
内容の1/3がDestiny's Child。
改めて、そんなに凄いグループだったのかと驚く。
その次の1/3がピックアップされたDIVAたちの過去のインタビューの再録。
そして最後に「傑作ディーヴァ・アルバム100選」が掲載されている。
対象は90年代後半以降。
これが役に立ちそう。
数えたら33枚は持っていた。計ったように1/3。
1/3という数字は予想より上で案外持っているんだなと思ったが、まずいのは大半に印象がないこと。
とりあえず持っているものを聴きなおしてみようと思う。
というわけで、このブログ、しばらく女性シンガーを取り上げることが増えるかも?
The comments to this entry are closed.
Comments
お、最近急に色気づいてしまったようだね〜
女性ヴォーカル好きの私としてはご同慶の至りというわけですが、、、このところの私のお気に入りを披露しますと、、、
90年代以降の女性ヴォーカルでは何と言っても質量ともに傑出しているのは Cassandra Wilson でしょうね。一般的にはジャズ・シンガーということになるのでしょうが、ちょうど60年代の Nina Simone のような表現スタイルでコンスタントに作品を生み出しています。しかも常に斬新なスタイルでマンネリに陥っていないところが素晴らしい。
Cassandra に続くのは Sade だと思うけどちょっと作品数が少ない。2000年の 傑作Lover's Rock からはや6年、Lover's Live からも5年たっているんで、そろそろ再始動してもいいんじゃないのかな〜
98年の Andrea Martin 01年の Keke Wyatt はR&Bとしてトップクラスの出来栄だったと思うけど次が出ないな〜残念。Coko も1枚で終わり。元KutKlose のAthena Cage も結局ソロアルバムは出ずじまい。これも残念組。
Tamia の3枚目は素晴らしい出来だったけど評価はいまいち。売れ行きもパッとしなかったようだし、、、心配。Lil' Mo やBlu Cantrellの2nd も同様。
今一番期待しているのは India. Arie まだまだこれぞという作品は出ていないけどその歌唱の存在感は並々ならぬ物があり近日発売の3rd に期待が高まっています。
Toni Braxton は実力は文句ないので作品次第か。
きりがないので今日はこのぐらいで、、、
Posted by: frisco | May 08, 2006 09:15 PM