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日本のR&B SOULHEAD

NakedSoulheadのライブを名古屋のボトムラインで観た。

Soulheadをご存知ないソウル/R&Bファンの方に簡単に紹介しておく。

北海道出身の姉妹デュオ。姉YOSHIKAがメインヴォーカルだが、妹TSUGUMIのドスの効いたサブヴォーカルとそして尋常ならざるラップ(日本人でこんなにうまいのは専門のラッパーでも珍しい)のコンビネーションが凄い。

ソウル・ファンには井筒和幸監督の映画「ゲロッパ!」のタイトル曲を歌っていた二人と言えば、納得いただけるかもしれない。
あの映画は、日本のソウル・ファンがかなり知恵を傾けたもので、ソウル(ディスコチューン)を歌うのならこの二人ということになったのだと思っている。

また最近では倖田來未のシングル連作のうち一枚が彼女たちとのコラボレーションで知名度もあがっている。
TV-CMにも曲が使われているし、一層のブレイクの期待がかかっている。
公式サイトはこちら

過去に3枚のアルバム(1枚はリミックス中心)があり、この春出た3年ぶりの4thアルバム"Naked"のツアーが名古屋でもあったというわけ。

※この"Naked"では3曲目の"One more time "と続く4曲目の"SPARKLE☆TRAIN"が白眉だと思う。最近の僕のiPodにおけるヘビーチューン。

600人くらい入ったんじゃないだろうか。狭いフロアはぎゅーぎゅーで、2時間近く大変でした。
最近のライブの定番、観客全員が片手をあげてリズムを取る(ジャイアント馬場が「アポ~ッ」と言いながらくりだす空手チョップみたいなやつ)、そいつをやりすぎて腕がだるい。
四十肩ってやつですか。

歌は期待通りというか、想像以上に巧い。
最後まで破綻を見せず、歌いきるのは大したもの。

思うのは、彼女達に「つけいる隙がすくない」から、実力に見合ったブレイクをしていないのではないのかという不安。
あまりに高度な歌のかけあいは、カラオケでの再現など不可能で、そうした需要に合致しないのは現在のシーンでは明らかに不利。
しかし、満員の観客でわかるとおり、聴く耳を持っている若者はちゃんといる。

ソウル/R&Bとしては諸手をあげてOKとは言えない部分もあるが、それこそ親父のよけいなおせっかいで、歌は時代と人心と共にあるべきもの。
日本のR&Bの真の実力派として頑張ってほしい。


ここで不思議に思うことを一つ。

本国アメリカでは女性グループといえば3人組ばかり。
女性だけの恒常的なデュオというのは非常に少ないように思う。
Two Tons(後のウェザー・ガールズ)とか、エクスタシー・パッション&ペインのバーバラ・ロイが昔組んでいたのとか(相棒の名前忘れた)----あとなにがあったっけ?

ところが、こと日本では女性のデュオというのは多い。
このSoulheadの先輩格としてDoubleとか、ザ・ピーナッツとか、由紀さおり・安田祥子とか(違うか)。
いっぽうで日本で三人組の女性というと----かしまし娘くらいしか思い出せない。
(「スナッキーで踊ろう」で海道はじめのバックで歌ってたスナッキーガールズが3人組だが!)

もちろん、もっと実例はあるんだろうが、それでもアメリカ3人組vs日本デュオという構図はあると思う。

これはどういうことなのか。
社会科学の一つとして誰か研究考察してみてはいかがだろう。

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Comments

デュオ
ピンク・レディー、あみん、Wink、Kiroro、Babe、推定少女、うしろゆびさされ組、ベッツィ&クリス、リンリン・ランラン、リリーズ、キララとウララ、裕子と弥生、こまどり姉妹、チューインガム、じゅんとネネ
3人組
YA-KYIM、キャンディーズ、少女隊、うしろ髪ひかれ隊、美勇伝、後浦なつみ、

思いつくままに。 やっぱり、デュオのほうが多いか。

Posted by: biomax | May 15, 2006 04:04 PM

あちらではChanging Faces, Johnson Sisters
が極上!
1曲しか知らないけどOST のDown In The Delta に収録されていたSunday featuring Whitney Houston の Believe In Love は絶品でした。
ジャネイ(スペル忘れた)も有名。

Posted by: frisco | May 15, 2006 05:55 PM

忘れてた。
日本の3人組は60年代に結構ありましたよ。
スリーバブルズとかスリーなんとかって流行っていました。トリオこいさんずなんてのもあったっけ?

Posted by: frisco | May 15, 2006 05:59 PM

さらに追加。
あちらのデュエットでJazzyfatnasties (スペルあいまい)、Floetry それにTrina & Tamala てなのもあります。P-Funk のBrides of Funkenstein? もデュエットだったっけ?
日本のトリオもスリーグレイセスを思い出しました。

Posted by: frisco | May 16, 2006 10:01 AM

biomaxさん、friscoさん、次々と出てきますね(笑)。
ご協力感謝いたします。

おそらく米3人組多い、日本2人組多いの図式は、ビッグなリーダーグループ(デュオ)の存在によるんだと推論をたてました。

ただ、日本でもキャンディーズはビッグだったから、怪しい論ですが。

Posted by: Sugar Pie Guy | May 16, 2006 11:06 AM

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