街の灯 The Manhattans
ディズニーランドはご承知の通り千葉県にある。なにが東京なのかわからない。
同じくマンハッタンズの在所はニュー・ヨークではなく、お隣のニュー・ジャージーである。
行ったことはないが、ニュー・ジャージー(N.J.)は東京からみて近郊の○○県のようなところらしい。
ハドソン河を越えればN.Y.なのだが、その差は大きく、とたんに田舎臭くなるという。
荒川を隔て赤羽から西川口に至る----おっと失礼。
しかし、ことスウィート・ソウルについては、そのズレでN.J.の圧勝なのだ。
パースエイダーズ、エイス・スペクトラム----N.Y.勢ももちろんいるが、モーメンツ、ホワットノウツ以下N.J.に軍配が上がるのはやむを得ないだろう。
いつもながら長い前置きになったが、しかしマンハッタンズという語感からは生粋のN.Y.っ子としか思えない。
実際彼らには"New York,New York"というご機嫌なご当地ソングもある。
そのイメージはさらに日本で拡大された。
時はバブル前夜。
雑誌「ポパイ」を筆頭にしたメディアの影響でアメリカに憧れを募らせながら、当時はまだまだ海外旅行は一大イベントだった。
というわけで、マンハッタンズのジャケットにはいつもN.Y.の街角の写真や絵がつかわれた。
アルバムも日本(CBSソニー)から出るときは、そうしたものに差し替えられていた。
今日紹介するのは1980年、彼らの大ヒットとなった「夢のシャイニング・スター」の日本シングル。
右下のカクテルをもったアール・ヌーヴォー時代のモガのようなジャケットに失笑するが
「摩天楼の夜空に輝くあの星は、愛し合う二人の誓いの星---」
というのはコマーシャルの要請に完全に合致するコピーだなぁ。
ただ、この曲、メロディは素晴らしいがコーラス・グループのマンハッタンズとしてはちと物足りない。
ブルーラベットが語らないんだもの。
後から考えればマンハッタンズが迷うはじめた最初の兆しでもあった。
シカゴ録音というのも新機軸=迷いのように思う。
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