ブートライブ Wilson Picket
明らかにブート。ジャケットに高らかに"STEREO Soundboard Recording"つまり客席での生録じゃないよと書かれている。
ジャケットもインクジェット・プリンターの出力、当然中身もCD-R。
Switzeland 1997 Wilson Pickett & Band (Jamree Music JRM-073)
スイスで開催されたジャズ・フェスティバルに出演したときのもの。欧米ではジャンルのカテゴライズは曖昧なのでピケットがジャズ・フェスに出ても不思議はない。日本でも日劇ウェスタンカーニバルというジャンル混在のイベントが開かれていたのはご承知の通り。
前半はバックバンドの演奏。"Soul Man"、"Papa's Got A Brand New Bag"、"My Girl”などのソウルの古典を歌つきでやって会場を煽る。この部分が長いのでクレジットもピケット&バンドとなっているわけ。このバンド、ホーンが4本入っているのが嬉しい。
ようやく登場したピケットは次の6曲を歌う。
In The Midnight Hour
Green Car
I'm In Love
Mustang Sally
99 1/2
Hey Jude
もちろん全盛期の声は望むべくもない。2005年に没した彼のキャリアからすれば晩年と表現してもいいかもしれない。
ただし予想していたほどは衰えていなかった。ちゃんとピケットだとわかるあのシャウトを聴かせてくれる。
長い語りが挿入された"I'm In Love"では作者であるボビー・ウーマックについて語っている。マイ・グッド・フレンドと言っているけど本当かなぁ、とかく吝嗇と意固地で知られているピケットなんで(笑)。
音質は確かに悪くない。部分的に歌が小さくなることがある。おそらくパフォーマンスでマイクを離して歌っているのだと思う。正規盤であれば、そういうところも調整するんだろう。そういうところはちょっとひどいが、ブートだと思えば、これは貴重なものだと有り難い気持ちにもなってくる。少なくともスイスでもピケットが人気をもっていることは歓声でわかるし。
なおクレジットでは"Johny B. Good"をピケットが歌っていることになっているが、これはバンドの演奏と歌だと思う。
ところで今日のブート・ライブは露払い。明日はスゴイのを紹介します。お楽しみに---。
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