ゴスペル歌手 Al Green
その頃(80年代半ば)、「ミュージック・マガジン」のレコード評で中村とうよう氏が酷評し「アル・グリーンは史上最低のゴスペル歌手だ」というエキセントリックな表現をしたことがあった。
思うに、博学のとうよう氏をしても、当時はゴスペル・シンガーというものの平均を高いところに置いていたのだろう。
それほどにビンテージ期のカルテットを中心とするゴスペルは凄かった(あまり知っているわけではないが)。
しかしご承知のように現在のモダン・ゴスペルのなかには驚くほど低いレベルのものもある。
さらに考察を進めれば、神の栄光を歌うことが大切で、歌やコーラスに良し悪しに拘泥する我々こそ不埒な不信心者ということなのかもしれない。
というわけで、腐ってもアル・グリーン、とうよう氏が断罪するほどひどい内容のものではない。
ちょいと僕の思い出。
当時インプレッションズが大好きだった(いまでも変わらず好きだが)。"People Get Ready"をアル・グリーンが、ゴスペル・アルバムで取り上げ、やはりこの曲はゴスペルなんだなと得心したことを覚えている。
その"People Get Ready"はこのCDにも入っている。久しぶりに聴いて懐かしくなってしまった。
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