怪物か? J.Blackfoot
とはいえ彼が全盛期の歌力を維持しているとは思わない。
まずソウル・チルドレン時代、つまり本名のジョン・コルバートだったときに比べ、J.ブラックフットを名乗りソロになった時点で、歌が衰えたという感を受ける。
ただ、パワーではなく味わいのある歌になったとも言えるわけで"Taxi"はその好例。
そして、そこからまた歌は衰えている。
当たり前だろう。人間は歳をとる。そしてソウル/R&Bの歌唱は若いがゆえの喉を要求する。
しかし、J.ブラックフットが、その衰えが極めて緩やかであるのは間違いない。それは天性のものなのか、鍛錬によるものなのかはわからないが、確かに歌力を維持し続けている。
衰えたという冷厳な事実を確認したうえでならば、この歌力は怪物だ。
さらに今回のアルバムは、良い意味で古くさいサウンド。
80年代末期、つまりJ.ブラックフットが全盛だった頃の音が閉じこめられている。これが非常に気に入った。
白眉はゲストにレニー・ウィリアムスを招いた"I'm just afool for you"。
レニー"Cause I love you"そのものをネタにしながら白熱のバトルを楽しむことができる。
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