定番After You / Quiet Elegance
以前から、これは欲しかった。しかし曲そのものはCDでも容易に聴けるので、なかなか手が出なかったのだが、行けるときに行っとけと入札(ネット・オークション)。
Something That You Got / After You Quiet Elegance (Hi 5N-2312)-1976-
メンフィスの類希な女性グループ、クワイエット・エレガンスの後期を代表するお皿。特に素晴らしいのがB面の"After You"で、ダン・グリアによるこの曲は70年代サザン・ソウルらしい爛熟を感じさせる(もっと引き締まった前期のほうが良いというサザン・ソウル・ファンも多いことは承知しているが)。
よく知られているようにこのグループでリードをとっているのがフランキー・ギアリング。彼女はO.V.ライトの来日公演のとき一緒にやって来て日本での知名度は高い。
僕がはじめて買った「Soul On」誌が、ちょうどその頃のものでフランキーのロング・インタビューが掲載されていた。彼女に当時新譜の女性サザン・ソウルを何曲か聴かせ、コメントをもらうという企画で、「これはソウルが感じられない」、「こんど会ったら言っておく」などと辛口の発言も飛び出した。
これは凄いシンガーに違いないと思ったものの、当時の僕の収集能力では、フランキーのソロ録音も、クワイエット・エレガンスも手に入らず、無力感にさいなまれたもの。ちょうど大学に入ったばかりの頃だった筈だ。
おかげさまで、こちらの収集能力は向上しないが、英国でコンプリートのCDが出たり、さらにはダビングにダビングを重ねたものだが、O.V.ライト日本公演時のTV放送(!)のビデオを観ることができたり(このなかでフランキーはオーティスの"I've loving you too long"を端正に熱唱)、このシングルの入手もだが、馬齢を重ねるとなんとかなるもの。
長生きはするものである。
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