アナログCD化談1 The Originals
修理に出すことはやめ、環境を買い直すことにした。
オーディオでやっていたこれまでの方法を諦め、PCに取り込んで編集することとした。
僕はWindows/Mac両刀使いなのだが、オーディオに近いのはIntel Macなので、これで取り込みを行うこととし、Adhistaさんのお薦めでLolandのオーディオインターフェイスUA 4-FXというのを、職場近くの楽器屋で買った。税込18900円。
僕の要求からすると完全にオーバースペックで、コンデンサマイクはつなげられるし、MIDIのIN/OUTもついている。単にアナログ音源を入力するだけなら4000円を切るようなものもあったのだが、それはミニプラグだった。オーディオというのは人を不安にさせるもので、なんとなくミニプラグだと音が悪いような気がしちゃうんだな。安心料と思って、UA 4-FXにした次第。
会社からの帰路、僕には難しい説明書を読んで、さあセッティングという前に、もしかしたらと壊れたHDレコーダーを試してみたら、驚いたことにちゃんと動く。
もっとも以前から、不調だったから、一時的に治っただけで早晩完全に壊れるだろう。今日買ったオーディオインターフェイスが無駄になるわけではない。
ただありがたいのは、ものぐさなのでHDに録音しただけでCD-Rに焼いていなかった、いくつかのデータが助かること。
完全に壊れる前に、できるだけ救い出してやりたい。もちろんすべて手持ちの素材だから録音し直せばいいんだが、やっぱり精神的にめんどうな気がする。
この作業をはじめてみると、けっこうな量であることに我ながら呆れる。2003年新春の山下達郎&大滝詠一の新春放談なんて古いものがまだ残っていた。
前置きが長くなったが、今日紹介するのはごく最近に、このHDレコーダーに録音しておいた、ジ ・オリジナルズの傑作アルバム。
Naturally Together The Originals (SOUL SS729) -1970-
この一ヶ月ほどオリジナルズがマイ・ブームで、手持ちの録音を聴きなおしている。大モータウンのなかでは評価が一段下がるようだが、モータウン(正しくは傘下のSOUL)から8枚のアルバムを出しているのだから、やはり凄い実績だ。(あのスピナーズがモータウンでは2枚のアルバムしか残していない)
むしろモータウンの馬鹿さ加減があらわれていて、彼らのベストCDはすこぶる内容が薄い。初期の"Baby I'm For Real"と"The Bells"いう二大超傑作はもちろん重要だが、タイ・ハンターが加入してからの最充実期が殆ど顧みられていない。
特に今日取り上げた"Naturally Together"と、続く"Game Called Love"は、このグループの代表作で、フルCD、あるいは2 on 1でCD化しておくべきだ。本当にもったいない。
彼らの魅力は、テンプスとは違った風合いながら、各パートが個性のある歌を競わせるところにある。
ヘンリー・ディクスンのスケールの大きなバリトン、それにC.P.スペンサー、フレディ・ゴーマン、ウォルター・ゲインズが要所要所でテナー・リードや間の手を入れる。そしてそこにタイ・ハンターのハイ・テナー〜ファルセットが加われば、もう絶品。
残念なのは僕の持っているこのLPの盤質が良くないこと。1000円そこそこで買ったので、しかたがないのだが、そんなこともあってCD化を強く望む。
ジャケットもぼろぼろなので、時間をかけてレタッチしたのが最初の画像。どのくらいお化粧をしたか、最初の状態のものも参考にあげておく(画像はクリックすると拡大します)。
ただ、こういうレタッチはやりすぎると嘘臭くなる。そこの見極めが難しい。
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