アーバン秀作 Ray,Goodman & Brown
モーメンツは、N.J.のグループらしく謎があって、初期の二大名曲"Not On The Outside""Love On A Two-way Street"を歌っているのは知られているモーメンツの三人(R,G&B)ではないという。
それはいいとして、ハリー・レイのファルセットの美しさは、スウィート・グループとしてモーメンツの特色である一方、無個性に陥りがちなところがある。
しかし、80年代のブラコンのサウンドに乗ると、そのファルセットがまさしくアーバンに映える。こっちの存在感は大変なものだ。
彼らの"Special Lady"や、マンハッタンズの"Shining Star"が街に流れていた80年代初頭というのは、ディスコ・ミュージックがようやく終焉し、再びソウルの時代が戻ってくるかに思えた時代だった。僕はちょうどこのころ学生で、おかげでこっちの道に転がり進んでしまった次第。
しかし、実際にはソウルの時代は帰らず、R&B~ヒップ・ホップの時代がやってくることになった。R,G&Bも4枚のアルバムを出した後は低迷。ハリー・レイがいったん抜けたりとごたごたして、もう解散なのかと思った頃にひょっこりと出たのが今日紹介するお皿。
Take It To The Limit Ray, Goodman & Brown (EMI-America 17235) -1986-
なんといっても冒頭のタイトル曲が素晴らしい。隠れた名曲だと思っていたら、その後日本のソウル・グループHuman Soulがカバーをした。それについては以前書いたことがある。
このほか、お得意のバラードはもちろん、ミディアムも快調で、まさにジャケット通りのアーバンでリッチな、バブルの夜にぴったりの秀作。
これだけのコーラスを三人で出すとは---と思っていたら、実は4人目がいた、という話を明日はしよう。
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