至高の愛 E.J.Johnson
ところが、たまたま今日会ったソウル仲間が向こうから、このCDを持っていないかと唐突に尋ねてきた。なんでもDisc Union発行の「黒汁通信」に、このアルバムが良いと書いてあったのだと言う。
へぇ~と偶然にささやかに驚きつつも、やっぱり聴いた人はこれが傑作だと認めているんだなと得心。
Totally With Me E.J. Johnson (EMAN)-1999-
E.J.と記されているが、エンチャントメントの、エマニュエル・ジョンソン。
彼特有の綺麗なハイ・テナーで丁寧に歌われる素晴らしい作品集。
スウィートにして崇高な気に満ちている。
エマニュエルは盲目のシンガーだが、そのハンディキャップが彼の歌を地上よりもっと高いところ、神に近い位置に引き上げさせたのか。
歌の、そして彼のソウルのなんと美しいことよ。
これをインディ・ソウルというだけに留めておくのには惜しすぎる。20世紀末のソウル大名盤。
簡潔ながらも誠意に溢れる謝辞がブックレットに書かれており、母、エンチャントメントの仲間、マイケル・ストークスそして神への感謝が綴られている。不覚にもぐっとくる。
彼について、以前、別なところに書いた文章。つたない文だが、これ以上書き足すことはなにもない。以下に再掲しておく。
Roadshow時代のEnchantmentのベストCDには、EJ自身が文章を書いている。若い頃、モータウン・サウンドに夢中だったこと、そして特にスティーヴィー・ワンダーには同じハンディキャップを持つ者として憧れたこと。そんな思い出からはじまり、最後は障害を持って生まれたが、神はそれ以上にサムシングを自分に与えてくれたと感謝の言葉で終わる清々しい文章。本当にEJというのはピュアな人なのだと思う。
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