宿願達成! Skindeep
とはいっても情けないコレクション目的。
僕は人並み外れて落とし物、失せ物が多い。渋谷のビリヤード場「大和田」に行くたびに何かを忘れて帰り、そこの店員達に「生まれてからこれほど忘れものをする人に出会ったことはない」とまで言わせしめた。
なんと何度かレコードを電車の中や飲み屋に置きっぱなしにして失くしている。
10年近く前、まだ自宅にスキャナを持っていない頃、会社のスキャナでジャケット画像を取り込んでいた。その行き帰りに持って行ったレコード(たいていはエロジャケだった)を、何度か失くしているのだ。
一度はけっこう高かったルディ・レイモアの超エロ・ジャケを電車に置き忘れ、すぐに駅に電話したが見あたらないと言われた。取得した人は中身を見てさぞかし驚いたことだろう。
そうして失くしたものに限ってなかなか再入手できなず、特に今日の一枚は相当時間を要した。
No More Games Skindeep (Lose Cannon 422-852 707-1) -1996-
といってレア盤ではない。
レコードを集めている方ならよくおわかりだと思うが、レアだと認定されれば入手自体はそんなに難しくなくなる。高いお金を払えばいいだけだ。
特に値段がつくようなものでないだけに、なかなか出ない。
ようやく先週、ネット・オークションに出品されているのを発見。高めの2800円を入札したが、スタート価格の1000円で入手した。(こんなお皿、レコード屋だったら400円がせいぜいだと思う)
これはSkindeepの唯一のヒットの12インチ。
彼らのアルバムは、裸の女性がシャワーを浴びている写真で、「エロジャケだ」と言う人がいるが、あんなものは僕にとってはエロジャケに入らない。女性が美形すぎるのだ。なんじゃこいつはと気色悪くなるようなビッチが写っていてこそソウルのエロジャケ----おっと、話が脱線したが、僕にとってはそのアルバムよりもこの12インチの絵のほうが遙かに魅力的。
特に惹かれるのがこの部分。(画像をクリックすると拡大します)
まずビリヤードのボールのカラーが変。
ビリヤードのボールというのは1番から8番までが全体が単色で塗られていて、9番以降は1番からの順の色を白地に帯にして塗ってある。ここにある4番が帯というのは間違ってる。
ついでにキューが細すぎ、これじゃ針。しかもグリップしているのはバランス点より前で、これでは後ろにひっくり返ってしまう。
さらにサイコロが変。サイコロというのは向かいあう天と地の合計が常に7になる。4と3が同時に見えるということはないのだ。切り取ったところにはサイコロが1個しか写っていないが、ジャケットには3個描かれており、そのすべてがオカシイ。
こんないい加減な絵柄がたまらない。ちょっと調べるか、誰かに尋ねればわかることが面倒臭い---すぐに物を置き忘れてしまう僕に似ているな---これぞソウル。
遅ればせながら内容についても書いておこう。
ジョー・サンプルの"In My Wildest Dreams"をネタに、ちょっぴりディープ風味のメロウな歌とコーラス。そこにゲストのリル・キムの、まさしくビッチなラップが絡んでくる。スウィート・ソウル好きにはなかなか美味しい、その曲が4テイク入っている(ただし、Radio EditとAlbum Ver.は大して変わらず、ほかの2曲はアカペラとインスト)。
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