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奇跡のライブ Otis Clay

Otisclay_live 言わずと知れたオーティス・クレイの日本ライブ録音。

 本当に今でも言わずと知れたなのだろうか、という不安はある。

 10年くらい前にフリーソウルというムーブメントが興った。この運動の首謀者が高らかに言い放ったのが「ソウルを聴くならまずオーティス・クレイを聞けという約束事を解き放ちたい」という台詞。

 もちろん彼自身はオーティス・クレイを聴いているし、素晴らしいと思っているに違いない(そうでなかったら?ただの馬鹿者でしょ)。クレイの名は象徴にすぎないだろう。
 だが、サム・クックやオーティス・レディング、ジャッキー・ウィルソンを差し置いてクレイの名を出すというところが、ある意味すごい。

 そして10年、このフリーソウルの首領の言説に従ったわけではないだろうが、オーティス・クレイは最早日本のソウル・ファンにとって基礎的教養ではないように思えてしまう。

 だから駄目なんだよ。

 日本のソウル・ファンを増やそうと思ったら、無理矢理にでもクレイを聴かせなければいけない。みんなそうして大きくなったんだから。

 というわけで、このライブ。傑作としか言い様がない。

 これはオーティス・クレイという歌手一人の力量を超えている。録音された1978年というタイミングがまずいい。もしHi全盛期の5年前だったら、これだけの音質で録音できたろうか。バックの演奏はこうしたグルーヴのあるものだったろうか(それはそれで聴きたいのだが)。
 クレイ自身にとっても、残酷な言い方をすれば「終生の代表作を録音し終え」、それらの曲を日本のファンはよく知っていた。そして彼の歌手としての力もピークだった。

 僕は都合3回、彼の来日公演を観ているが、観るたびに力が落ちていった。シャウター型のシンガーとは、そういうものなのだ。だからこそピークの録音が素晴らしく、そのシンガーが愛おしくなるのだ。

 今の若い音楽ファンにこそ、なんの前置きもなく聴いてもらいたい。
 ソウルとはこんな音楽なんだと知ってもらうために。


 このネタはハロルド・バラージュから続いているので、冒頭の"I've Got To Find A Way"でクレイが喋るところを抜き書きしておく。

Start off with a song that was recorded by a vert good friend of mine in the year 1956.
He's gone now, but we recorded this song in memory of the late great Hal Burrage.
And he'd say this something like this.
He walked up to the microphone and he said----

 かっこいい!しびれるねぇ。

 おまけ画像。それぞれクリックすると拡大します。この日本ライブのフライヤー(帯)と、それをまとったジャケット。PC画面に貼り付けて拝むべし。

Otisclay_live_flyer

Otisclay_live22

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