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ふはっ! Birmingham Sound

Birminghamsound_1 「ふはっ!」というのは水木しげるの漫画で驚いたときに発する擬音。

 ネズミ男、あるいはメガネ男が驚いて腰が抜けたときに出す。

 いやぁ、このCDを昨年の秋に聴いたときには、まさに「ふはっ!」でした。

The Birgingham Sound various (Rabbit Factory)

 アラバマ州バーミングハムには「サウンド・オブ・バーミングハム」というスタジオがあった。もちろん60~70年代の話。そこのオーナーがニール・ヘンプヒルという男だが、既に故人。

 このスタジオで録音された最大のヒット作はスタックスから出たフレデリック・ナイトの"I've Been Lonely For So Long"。
 (この作品、南部のカーティス・メイフィールドと評された雰囲気を持っており、アラバマのサザン・ソウルとはやや異なった風を持っている。これが後でキーになってくる。)

 このスタジオに興味を持ったジョン・チバというDJが、ニールの息子を探し出し接触したところ、未発表音源がざくざくと出てきた。

 というわけでこのCD、23曲を収録しているが、そのうち19曲が未発表曲。

 どうせ未発表曲でしょ、と高をくくって聴いた結果が「ふはっ!」。
 収録曲のどれもが、なぜ未発表という完成度を持っている。さらに先にあげたフレデリック・ナイト絡みの曲も多く、サザン・ソウルという一筋縄では縛れないサウンドも多い。

 秀逸な曲が多いが、またまた出ましたサム・ディーズ、はじめて聴くけどこりゃ凄い女性シンガー、リトル・ルイ・バーバー。やっぱり良いと再認識させられたロスコー・ロビンソン、そして驚いたのがデビッド・シー。
 僕のなかでは、歌えそうなのに、なぜか心に響かない、ちょいと?マークのシンガーだが、ここで聴ける歌はストレートに効いた。ボビー・ウーマック調に、こみあげ感があり、叫ぶべきところで叫ぶ。この人を見直した。

 これが「vol.1」なんだから、まだ続きが出るわけでしょう。凄い!凄すぎる!

Specify / Little Lois Barber
Believe In Me / David Sea
Even If You Got Love / The Blue Notes
Blue Notes - Here After I'm Hereafter / Frederick Knight
Funky Soul / Cold Grits
Groove Me Mamma / Eddie Steele
I Love The Way You Do Your Thing / Pat Peterman
I Got Married Too Soon / Chuck Strong
Set Me Free / Ralph "Soul" Jackson
Let Me Be Myself / Roscoe Robinson
Love Keeps Hanging On / Bill "Butterbean" Flippo
Psychedelic Excursion / Broadneck
Thank You Baby / Little Lois Barber
High Time / The Blue Notes
I Thought It Over / Chuck Strong
You've Never Really Lived / Frederick Knight
You Gonna Reap It / Pat Peterman
Train To Tampa / Sam Dees
Two Heart Accident / Roscoe Robinson
Let's Just Get Together / David Sea
Take Me Back / Ralph "Soul" Jackson
California Cool Ride / Broadneck
Self / Eddie Steele

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