ソロ第3作 Curtis Mayfield
こと曲作りに関してはカーティスは天才的な職人だが、その彼にしても、この当時の充実ぶりは凄かった。シンガー・ソングライター的な方向性を見いだした彼にとっては表現したいものが次から次へと沸いてくる時期だったのだろう。
数日前に紹介したライブのすぐ後に発表されたのがこの"Roots"。
このタイトルからアレックス・ヘイリーの大ベストセラーを思い起こしてしまう。なにせカーティスは、映画「エクソシスト」が流行ると"Sweet Exorcist"を出したりする人なので。しかし、同書は1970年代後半(今調べてみたのだが、おそらく1977年に完結している)。
黒人としてのルーツをアフリカ黒人に求める---というテーマは同じなのだと思うが、よくこのジャケットを眺めると、なんと本当に木の根っこをバックにしてるじゃありませんか。まさかテーマは「木の根」だったりして(笑)。
特に強烈な曲はないのだが、この時期のカーティス作品に駄作なしで、アルバムを聴いているうちに不思議な高揚感を味わうことができる。
くだらない印象を書いておく。
"Keep On Keeping On"の盛り上がる部分で、トントントントンと叩かれるコンガって、雅楽の謡曲の鼓(つつみ)みたいじゃない?
The comments to this entry are closed.
Comments
ちょっと遅いコメントですが実は僕は情けないことにCurtisはベスト盤しか持っていません。。。 Curtomは大好きなレーベルなのでCurtis自身がCurtomに残した作品も当然欲しいのですがNatural Four, Leroy Hutsonとは違ったサウンドなのでしょうか?
Posted by: Airegin | February 28, 2007 07:00 AM
>Aireginさん
ソロのベストも持っていないのはソウル・ファンとしてどうかなと思いますが、ベストを持っていればそれで充分だと(僕は)思います。
あとは好みの問題で、僕はカーティス節が好きなので、どれも同じようなものなんだけど、つい聴きたくなって---
で、ある程度たまると、持ってないものがどうも気になる---という課程で、おそらくオリジナルLPは全部揃えたと思う。
反対に、ダニー・ハサウェイはライブともう一枚オリジナルを持っているだけ、ベストすら持っていません(反省)。
Posted by: Sugar Pie Guy | February 28, 2007 08:04 AM
お返事ありがとうございます。そうですかー、しかし僕はベスト盤に入らないようなものが好きだったりするのでやはりCurtisくらい気に入ったアーティストになりますとやはりアルバム単位で欲しくなります。
例えば僕はMarvin GayeのI Want Youが好きで好きでしょうがないんですが僕が持っているMarvinのベストにはI Want Youからの曲は一曲も入っていません、ほかのベスト盤にも僕がMarvin、いやもしかしたらソウルで今のところ一番好きかもしれないSoon I'll Be Loving You Againが入っていなかったりするのでやはりベスト盤だけですともしかしたらとんでもない名曲を聴き逃しているのかもしれないという不安が残ります。
Curtisの場合特に今はTripping Outが入っているSomething To Believe Inが欲しくてたまらないです。。。 高いんですよねあれ 汗
あとDonny Hathawayですが僕もライブとExtension Of A Manしか持ってません 汗
Posted by: Airegin | February 28, 2007 08:32 AM
横から失礼します。
Sugar Pie Guyさん
>ソロのベストも持っていないのはソウル・ファンとしてどうかな
一瞬、ドッキッとしましたが、よく考えたら持ってるみたい。(^^;
Aireginさん
>Tripping Outが入っているSomething To Believe In
「Tripping Out」がお好きでしたら81年のアルバム「Love Is The Place」の中の「Babydoll」もぜひ。
Marvin Gayeの「Soon I'll Be Loving You Again」とは珍しいところを突いてらっしゃる(笑)
アルバム「Here, My Dear」の中の「You Can Leave, But It's Gonna Cost You」もお薦め。雰囲気は似てると思います。
私と好みが似ていらっしゃるかもしれないな〜(^^;
Posted by: adhista | February 28, 2007 07:04 PM
adhistaさん<
始めまして、おすすめありがとうございます!非常に嬉しいです、是非聴いてみます。実は2番目に買ったソウルっぽいアルバムがWhat's Going Onがなかったので買ったI Want YouでSoon I'll Be Loving Youは最初に聴いた時から衝撃が走った曲でした、イントロからなんともいえないムードで特に終盤のDavid T. WalkerのギターとMarvinの歌のはまりっぷりがもうたまらなく好きです。
Posted by: Airegin | March 01, 2007 06:39 AM
>adhistaさん
「ソウルファンとしてどうかなと思う」発言ですが、僕は「そうした基準は存在する」と思っています。
しかし、その基準を自分は未達であるとも承知しています。
これも聴いておかないといけないよな~程度にお取りください(笑)。
マービンの"Soon I'll Be Loving You Again"----どの曲だかわかりませんでした(汗)。
今日聴いて「ああこの曲か」と思いいたりました。
まさに「ソウルファンとしてどうかな」と自覚しますね~
Posted by: Sugar Pie Guy | March 01, 2007 09:18 PM
いろいろなBlogを見る限り、最近のソウルファンはCurtis Mayfieldあたりは聞いてるのだろうかと思うことがあります。まさか、Marvin Gayeを聞いたことないとはいわないと思うが....
>これも聴いておかないといけないよな~
私のようにちょうどWhat's Going Onの頃からのソウルファンでも60年代のマストアイテムは持ってなきゃと云われても.....持ってないですもの。(^^;
焦らなくてすむから、これくらいの言い方が一番良いかな。
巷ではDonny Hathawayのライブなどはマストアイテムとされることが多いのですが好みじゃないのでコンピに収録の2曲だけだったりします。(^^;
最近購入したU.S.Black Disk Guideでは「Extension Of Man」と「Roberta Flack featuring Donny Hathaway」があげられていますが黒人の社会運動とともに述べられていることも多く、どうしても違和感が残ります。
>「そうした基準は存在する」
どなたかがまとめてくださるとありがたいのですが。
ねえ、Sugar Pie Guy さん
Posted by: adhista | March 01, 2007 11:33 PM