テクノロジーの力 古今亭志ん生
ひところ、アナログ・レコードとCDと、どちらの音が良いかという論議があった。
これについては僕は結論をくだしている。
そもそもアナログ・レコードとして発表された録音であれば、単にCDにしましたというだけのリイシューなど本物のアナログの音にはまったくかなわない。
ただし、丁寧にマスタリングされたCDは別物で、アナログとはまた違う音の豊かさを得ることができる。
単にどちらが良いかという二元論だけでは判定できないということだ。
さて、今日ご紹介するのは古今亭志ん生の落語CD。リマスター版。
これが凄いのだ。はじめて聞いたときは腰が抜けそうになった。長年、ヒスノイズの混ざった音で志ん生を聞いてきたが、このリマスターではノイズはまったくなし。まるで寄席で志ん生の高座を聞いているかのような臨場感もある。
レコーディング技術のテクノロジーの進化に脱帽だ。
志ん生のリマスターCDは全部で40枚以上のシリーズ。なんとしてもすべて聞きたく、揃える算段をしているところだ。
The comments to this entry are closed.
Comments
なるほど、そうなんですかー。やはり僕みたいな学生にとってはオリジナルのアナログは高すぎるのでこれからもリマスターされたものであるのならば積極的にCDも買っていこうと思います。変にアナログにこだわって聴ける音を聴かないのはもったいないですもんね。
Posted by: Airegin | April 16, 2007 10:40 PM
> Aireginさん
充分ご存じだと思いますがアナログが高いとは限りませんよ。ゴミみたいな値段で叩き売られていることも多いですよね。
アナログとCDの「どちらの音がよいか」は客観的には判定できない部分もある。
「豊かではあるが傷だらけでブチブチ、ザーザーいうアナログ」と「薄っぺらいCD」のどちらが聴きやすいかは個人の嗜好だから。
ただ一つだけCDで困ることがある。特に名盤だと、何度もマスタリングしなおされる。あとから出たほうが音質がよかったり、ボーナス・トラックが増えたりで、つい買い直してしまったり、後悔したり----。
Posted by: Sugar Pie Guy | April 16, 2007 11:42 PM
そうですね、たまにびっくりするくらい安い値段で売ってるアナログもありますからね。100円で買ったSmokey Robinsonのベスト盤は今でも愛聴盤です。
ただ最近甘茶のレコードを買うようになってこれは安くてボーナストラックも多いCDで買ったほうがいいかな?と思うようになりました。例えばMontclairsのアルバムは凄く欲しいですがアナログだと高いので、自分はたまにDJをやるので出来ればアナログで欲しいのですが(ジャケットの魅力もありますし)甘茶ソウルはDJとして使うことはほとんどなさそうですし。
いずれにせよ自分はよっぽど悪くない限り音にはこだわらない性格なので、今はできるだけ色々な音を聴いてお金に余裕ができたら音にこだわろうと思っています。
Posted by: Airegin | April 17, 2007 02:12 AM