新作3連発その2 Joe
R.ケリーのフォロワーと言うのは彼に失礼で、たまたま時代性が似ていただけだと僕は思う。Joeは本当に真面目な男で、そのスタイルにケレンがない。
---というのは残念ながら特に彼を褒めていることにはならない。レーベルメイトとして比較されるR.ケリーはケレン味たっぷり、しかしそれがいつも新たな未来に進んでいく。そんな世紀の大天才と比べられてしまうんだから。
それは彼自身の苦しみでもあるのではないか。3年ぶりに出た新譜だが、波に乗っていた頃とは違うなにかを今回のアルバムには感じる。
Ain't Nothin' Like Me Joe (BMG BVCP-21522)-2007-
しかしJoeも10年間のキャリア、それもインディに落ちることなくメジャーで活動し続けている。これは凄いことで、現在のシーンでは両手の指ほどしかいない存在だ。
新アルバムも彼らしい美メロと、真摯な歌声に満ちている。やはり他に得難い魅力を持っている。
ただし、僕の考えすぎかもしれないが、少しR.ケリーを意識しすぎなんじゃないか。
タイトル曲の"Ain't Nothin' Like Me"にはこんな歌詞がある。
Picture me being stuck in the closet like R.Kelly
That's ain't likely,I know that you like me.
僕はR.ケリーじゃないから、クローゼットのなかに隠れていたりはしないよ、というわけで、おもしろいことはおもしろいんだが----
※もちろんR.ケリーの"Trapped In The Closet"(2005)にかけている
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