鬼門 夏ファンク Club Nouveau
僕の耳が狭いせいだろうが、今回のはちょいと僕の胸への響きが小さい。
Life, Love & Pain Club Nouveau (Warner Bros. 25531)-1986-
1986年といえば僕が社会人になった年。バブル景気という言葉はまだ生まれていなかったが間違いなく未来は拡大の一方で就職には困らなかった。銀行とか証券会社の求人がすごく、30代で年収一千万円などと言われたものだ。しかし「働きによって収入が得られる」というのに僕は恐れをなし、収入は低いが暇で楽そうだと思われる仕事を選んだ。
なぜこんな私事を書いたかと言うと、まさに僕が忌避した時代の雰囲気がこのアルバムにはあるから。サウンド的にはゴーゴーと呼ばれたもので、P-ファンク、Zappなどから通じる革新性がある。あの時代の勢いとか力が感じられ、そして僕はそういうのは得意じゃないのだ。
今書いていて思い出したが、就職が決まったころ、一番聴いていたのはテンプスの"To Be Continued"だった。アリ・オリってのは素晴らしいシンガーだな、デニス・エドワーズより深いぞとか、それにしてもテンプスは凄いななんてことを考えていたのだ。
どうも話がこのアルバムから遠ざかろうとするので、それを戒めてレビューしよう。
話題なのはビル・ウィザースのカバー"Lean On Me"、ただここでの歌は少々弱い。むしろファンク・チューンでは張り切って歌う"Situation #9"が良いと感じた。アルバムではこの曲に続くミディアム"Heavy On My Mind"も歌はしっかりしている。
どうも盛り上がらないのは昨夜、Deep Soulだけを聴くというソウル・イベントに参加したせいかもしれない。そのレポートは別ブログで取り上げた。
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Comments
なんか、文章盛り上ってないですねー。このへんの音って、ほんとはあまり好きじゃないんですか?。
その、Deep Soulイベントのほうに心惹かれるものがいっぱいあったからかな?。
あ、そういえば僕もブログでSugarさんの企画に便乗して「夏だファンクだ」ということで、そのテのお皿をレヴューしてますので、よろしくです。
Posted by: masato | July 22, 2007 10:26 PM
この辺りになると、かなりFMでもかかっていたような記憶があるが、自分の好みのサウンドプロダクションとは違い受け付けなくなった。
後にEN VOGUEを成功させる彼らだが、NJスイングを予感させるビート感も感じる。やはり打ち込みの拒否感って当時は相当なものだった。正直サンプリングとか出てきて自分の中では違うなと思った。
テンプスが良くてなぜこっちがダメなのかは自分でもよく分からない。
やはり歌の力だと解釈します。
Posted by: kazzz3 | July 23, 2007 05:24 PM