あの1980年の夏 Solar
よくある話だが、まず大好きになり、そのうち通ぶって遠ざかり、そして10年以上たってやはり良いじゃないかと自分のなかの評価の棚での置き換えがあった。
今日取り上げるのは、全盛期のSolarのレーベルを挙げてのツアーの実況録音。
Solar Galaxy Of Stars Live Various (CBS/Sony CSCS 5290)-1980-
※番号は日本でのCDリイシュー
Solarとは即ちSound Of Los Angels Recordsの略だが、まさに太陽が輝くがごとく80年代初頭を席巻した。リアルタイムを過ごした者として僕の本当の趣向はシカゴのChi-Soundsにあったが、時代の勢いは圧倒的にLAのSolarだった。
そしてもちろん嫌いだったわけではない。
今にして自分の狭量さを反省しているのだが、その当時全盛を誇ったファンク・バンドについては完全に無視をしていた。とりあえず追っていただけSolarは許容範囲だった。
少々、私事に傾いた。まあ、いつものことだが。
今日紹介するのは全盛期のSolarの人気メンバーによるライブ。
Solar Galaxy Of Stars Live various (CBS/Sony CSCS 5290)-1980-
出演しているのはウィスパーズ、シャラマー、レイクサイド、ダイナスティ。まさに当時のSolarの大看板揃い。
改めてSolarを振り返る。圧倒的なサウンドのオリジナリティ。70年代のソウルに新時代のシンセ・サウンドの絶妙なブレンド。それを殆どレオン・シルバーという一人の才人がこなしていた。
60年代のモータウン、70年代のフィリーに匹敵するサウンドだったと思う。違いはトレンドの早さだけだった。
ただ紹介しておいてなんだが、その圧倒的なSolarサウンドがこのライブからは感じられない。当たり前の話で、スタジオで作り込まれたサウンドだったから。
あまりにサウンド重視、そこではどれも同じに聞こえてしまう、ということに通ぶるようになった僕は反発を感じたこともあった。
だが冒頭に書いた通り、それも若気の至り。画一的なサウンドのなかで各々の個性を聴き取ることの愉しさを覚えた今では、Solarは大好きだ。
ところで今回これを取り上げる気になったのは、ようつべ(youtube)でウィスパーズの映像を見たことによる。殆どリードのスコット巨大(双子)が歌うのだが、コーラスの3人の動きが、「無理をしていて」素晴らしい。
というわけでこれがその画像。ぜひお楽しみいただきたい。ここでは口パクで、今日紹介したアルバムではこの曲の実際のライブが収録されている。両方を知ってこそ楽しさ倍増だと思う。
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