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ディープ・ソウル350曲

Greatsouthern2 夏休み時期に入るときに宿題としていたディープ・ソウル350曲。ぎりぎりで、なんとか提出できることとなった。

 今日は昔話をしよう。ある程度の年齢のソウル・ファンなら似たような覚えがあるだろう話だ。

 何度も書いているように僕がソウル/R&Bを聴き始めたのは1981年のことだった。記憶が確かならこの年の正月にアトランティックの名盤シリーズとして出たドリフターズとベン・E・キングのLP(たしか1500円の廉価盤だった)を買っている。その後、クローバーズやコースターズとR&Bに進み、ソウルはスピナーズ(トム・ベル制作のAtlanticでの1st)が最初だった。いやもしかしたらテンプテーションズの2ndのほうが早かったかな?

 ネットという便利なツールはなく、マニアが出しているファンジンも手に入れるのは難しく、かろうじて桜井ユタカさんの「Soul On誌」のバックナンバーを街のホールで行われる中古レコード祭りで買うくらい。情報がまったくなかった。

 そんなときに教えてもらったのが豊田市にある「ジョプリン」という喫茶店だった。名古屋市から車を走らせて一時間ほど。店名はもちろんジャニス・ジョプリンから取っているのだが、マスターのIさんはジャニスからエタ・ジェームスに行ったソウル・ファンで、店内にはジェームス・ブラウンのKing盤LPのジャケットがぎらぎらと飾られていた。

 おもしろいのは客筋で、基本的には近所のおじいちゃん、おばあちゃんが多かったように思う。愛知県は独特の喫茶店文化を持っていて、喫茶店はセカンドライフの憩いの場なのだ。従って、普段はBGMにソウルなんてかけていなかった。カウンター席に座って、おねだりすると我が意を得たりという顔でIさんがレコードをかけてくれた。

 ここではいろいろなことを教わった。

 熱心なソウル・ファンが海外のバイヤー任せで段ボール単位でレコードを買う。それを皆で分け合うのだが、右も左もわからない僕は残ったものを安く引き取らせていただいた。

 ソウルの7インチ盤をはじめて見せてもらったのもここだった。どんなジャケットだろうと期待したら、出してきて頂いたものは紙袋にレコードが入っているだけ。アメリカの7インチ盤にはスリーブ・ジャケットがないということを初めて知ってびっくりしたものだ。

 そんな僕にIさんがダビングしてくれたのがカセットテープ17本からなる「グレート・サザンソウル」という代物。

 前置きが長くなったが、これが今日の話題。17本の60分テープにぎっしりとサザンソウルの7インチの録音がつまっていて、タイプで打たれた曲目表がついていた。

 その物量には圧倒されたし、また面食らった。とにかく知っている名前がないのだ。オーティス・クレイとウィルソン・ピケットくらいで、あとは聞いたことのないシンガーばかり。
 まさに馬の耳に念仏状態でもったいないこと甚だしい。しかし、あれから25年、かろうじてソウル・ファンの端くれとしていられるのも諸先輩のこうした指導があったから。

 さてその後、このありがたいセットを僕は家のなかにしまい込んでしまい行方不明にしてしまった。

 ところがこの春、独りで東京で暮らすための荷物整理をしていたら出てきた。嬉しかったねぇ。

 この夏休みはこれをなんとか整理したいというのが自らに課した宿題だったというわけ。

 なんとか収録曲のリストだけはタイプし終わった。全342曲、とりあえず1本めのテープ収録曲だけあげてみよう。

James Carr / I'll Put To You (Atlantic 2803)
Kip Anderson / Will Cry (Everlast 5021)
Kip Anderson / Here I Am,Try Me (Tomorrow 501)
Kip Anderson / I'll Get Along (Tomorrow 5104)
Tony Borders / You Better Believe It (South Camp 7009)
Lattimore Brown / I Know I'm Gonna Miss You (Sound Stage 7 2562)
Lattimore Brown / It's Such A Sad Sad World (Sound Stage 7 2575)
Lattimore Brown / It's Gonna Take A Little Time (Sound Stage 7 2598)
Bobby Freeman / Another Man's Woman (Eve-Jim 1941)
Bill Brandon / Self Preservation (South Camp 7006)
Clarence Carter / A Few Troubles (Atlantic 2702)
Clarence & Calvin / Step By Step (Atco 6362)
Otis Clay / You Don't Miss Your Water (Cotillion 44001)
Willie Charles / My Ancestors (SSS. Int. 725)
Al Johnson / Bless Your Little Sweet Soul (South Camp 7002)
Mighty Sam / Just Like Old Times (Amy 11001)
Johnny Truitt / Your Love Is Worth The Pain (A-Bet 9433)
Sam Baker / I Believe In You (Sound Stage 7 2590)
Sam Dees / It's All Wrong (LoLo 2103)
Hoagy Lands / Baby, Come On Home (Atlantic 2217)

 ジェイムス・カーで始まるんだな。ようやく良い音でリイシューCDが出たビル・ブランドンの傑作、クラレンス・カーターに続いてクラレンス&カルビンに行くのか。ジョニー・トゥルーイットのこのA-Bet盤、原盤を手に入れたのはつい最近だよ(お恥ずかしい)-----と、さすがに今ではなんとか、ついていけますね(笑)。

 興味のある方もいらっしゃるだろうから全曲データをアップしておく。(CSV形式なのでエクセルで開いてください)

 レコードをダビングして他人に配るなんて著作権法違反じゃないかという批判もあろうが時効ということで敢えて取り上げた。ただし、これだけは言っておくが、こうした指導を受けて僕はたくさんのレコードやCDを買ってきた。結果としてレコード会社やアーティストには迷惑をかけていないという自信がある。

 最後にもう一つ書いておく。

 今のCD-R世代の方には想像できないだろうが、60分×17本のテープをダビングするのには、そのままの時間がかかるのだ。その労力を考えると今にして姿勢を正して御礼を言いたい思いにかられる。

 自分は若いソウル・ファンに対してこの何十分の一でもお世話しているだろうか----自らの行いを振り返ることもしきりである。
Greatsouthern1 ※クリックすると拡大表示します

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Comments

>Bobby Freeman / Another Man's Woman (Eve-Jim 1941)

Bobby Boseman / Another Man's Woman (Eve-Jim 1941)
ですね。
http://muto448.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/another_man_wom.html

しかし、羨ましい。都会は良いよな〜。

Posted by: adhista | September 02, 2007 at 09:11 PM

Another Man's Woman の Bobby Freeman はBobby Boseman ね!
デジタル化して聴かせて頂戴、お願い!

Posted by: frisco | September 02, 2007 at 09:14 PM

adhistaさん、friscoさん
反応が早い。

いきなりタイプミス。失礼しました。

もちろん夏休みの宿題としてデジタル化も深く静かに潜行しております。

Posted by: Sugar Pie Guy | September 02, 2007 at 09:35 PM

ん〜懐かしい。
僕も譲り受けたボーカルグループのテープがかなりある。

Posted by: kazzz3 | September 03, 2007 at 01:13 AM

年の性か寝起きにいろいろと思い出す事が多い。
1981年となると私も海外からソウルの7インチ盤を買ってたな〜。
就職したばかりでしたから、せいぜい10枚20枚だったと思うけど。
初めてのボーナスは税金とか引かれて3千円だった。
とてもじゃないが段ボール単位では買えなかったな。
この後、国内の通販の方が欲しいレコードが楽に入る事が分かったので
数年後には海外からは買わなくなった。

Posted by: adhista | September 03, 2007 at 05:41 AM

これ。。今ワシのところで、STDさんがやっているのと内容と順番がほぼ一緒だね。

昔のSoul Onでのリストが下敷きになっている可能性が大ですな。。

Posted by: N | September 03, 2007 at 10:31 AM

全曲データも見せていただきました。私にとっては未だ未聴な曲の方が遥かに多いのですが、知っている曲は素晴らしいものばかり・・・早い段階でこのような音源に巡り合っていたとはうらやましい限りです。ソウル・ファンとしてエリート育ちだったのですね。

Nさんも書かれていますが、STDさんが紹介されているものと同じような・・・私は現在、それを頼りに未聴シングルを追いかけています(簡単には入手できないものも多いですが・・・)。自身をソウル・ファンだと自覚してから四半世紀経ちますが、ここまで数多くの名作を知らないままで今に至っていた事に恥じ入りながらも、入手したシングルの素晴らしさに身震いし、何度と無くリピートしてしまう今日この頃です。。。

Posted by: HEKA | September 03, 2007 at 02:29 PM

皆さん、反応されてますね~。

Nさん
なるほどSoul Onのリストに従っているんですか。

HEKAさん
悲しいことにエリート育ちではなくエリート教育から落ちこぼれたんです。あまりの物量と、当時は甘茶グループ物ばかりに耳がいっていて、正直そんなに聴いていない(おかげで行方不明になってしまった)。
今にして人生をやり直したいと思うほどです。

Posted by: Sugar Pie Guy | September 03, 2007 at 02:38 PM

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