感涙のCDその1 Ballads

　遅ればせながらバラッズのCDを。

　少なくとも日本のソウル・ファンの間では熱い指示を受け続けながら、リイシューLPが出たのも遠い昔（僕が青年と呼ばれていた頃だ）。こうしてようやくCDが、それも日本で出たのは日本のソウル・ファンという小さなフィールド内でだが大きな話題になっている。

　それに関して話題が及ぶのが「いったいどのくらいの枚数が売れるんだろう」という話。伝聞なので真偽は定かでないがビル・コディのクレイジョン録音のリイシューは1万枚売れたとか。そんな数のソウル・ファンは日本に絶対いないから、この数字が本当ならば、世界中から注文が来たということだろう。
　伝聞に仮説を上乗せしているので説得力は薄いかもしれないが日本盤であっても英文ライナーを掲載すべしというのが持論だ。
　それでこそ、こうしたバラッズのようなものが世界で聴かれるようになる。

　おっと話題を戻して。

The Gift Of Love　The Ballads　(P-Vine PCD-24189)

　ベンチャー時代、つまり60年代の彼らの録音。
　今回これに続く70年代録音（明日取り上げます）と改めて聴き比べてみたが、僕の好みは二者択一であればこちらにある。
　高名な"God Bless Our Love"、"The Gift Of Love"は言うに及ばず、"I'm Nothing Without Love"なんていいムードだなぁ。ウェスト・コーストのグループとしては出色だと改めて思う。