感涙のCDその2 Ballads
ジャケットはやはりその昔のVivid盤の再現はできなかった(あれは使いまわし写真だった)が、それもまたよし、我がレコード棚に眠るそっちへの愛おしさが募るからね。
Confessing The Feeling The Ballads (P-Vine PCD-24190)
昨日は、今では60年代のVenture録音を僕は取ると書いたものの、やはり名曲中の名曲「コンフェッシン・ザ・フィーリング」は別格。
曲の最初のバシャーンという妙なSE(ギター?)が凄い。このバラードの冒頭にこんな音をもってきてしまうセンス。一歩はずせばぶち壊し---いや一歩はずしているからこそソウルなのか。
この歌、このコーラスこそ、ソウル・ミュージックにおけるコーラス・グループの頂点。なんと豊かな響きだろう。ブラック・ミュージックの魅力は1920年代のジャグ・バンドから現代のヒップホップまでそれぞれ貴賤ないが、それでも70年代のソウルはとびきりだった。それはこれを聴けばわかる。もって瞑目せよ。
Vivid盤には収録されなかったオリジナルズのカバー"Baby,I'm For Real"、さらに謎のフランス盤CDに入っていて「なんじゃこれ」と思った曲も収録されている。鈴木さんの解説で正体もわかってすっきり、一週間の便秘が通じたような気分。
90年代に近い録音も含まれ、そのぶん通して聴くと散漫な印象もあるが、しかしこれで彼らのすべてが聴ける。素晴らしい仕事だ。
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