俺様が主役だ James Brown
有名なサントラ盤。映画の邦題は「マシンガン用心棒」だった。主演はジム・ブラウン。
これまた映画を観たことはないのだが、「ソウルブラックムービー」によると
主人公スローターはガールフレンドを殺害され、復讐の鬼と化しマシンガンを片手に大暴れをする
という筋だそうだ。
思わず目頭が痛くなるような(?)、とんでもないストーリーで、観るのはさぞかし苦痛だと思うが、サントラ盤ではそのジム・ブラウンになりきってマシンガンを乱射するJBのジャケットのインパクトが凄い。
「なんだジム・ブラウンってのは、俺様が主役に決まってるだろ!」とJBが言っているようだ。
ところでJBが役者として映画に出たものを僕は2本知っている。1本は言わずとしれた「ブルース・ブラザース」だが、60年代の青春映画の1シーンに登場するやつがある。スキーロッジでドアを明けると、まったく似合わないスキーセーターを着たJBが突然玄関で叫んで踊る---彼のビデオ映像に収録されているので観た方も多いと思うが、まさに悪い夢を見たとしか思えない夜眠れなくなるようなシーンだった。
ついでにこの映画の本当の主役ジム・ブラウンについて書いておくと、70年代ブラック・ムービー界では大スターと言っていいだろう。
さて、サントラの内容について書いておこう。
Slaughter's Big Rip-Off James Brown (Polydor PLP-7706)-1973-
※レコード番号は1989年の再発日本盤のもの。オリジナルは6015。
JBにとっては、この前のアルバムも映画「ブラック・シーザー」のサントラだった。
フレッド・ウェズリー以下のJB'sとの相性が最も良かった頃で、さらにサントラという性格からか13曲も収録されている。だいたいが3分台の曲で、さらに普段聴けないような印象のものもあり、万華鏡で覗いたように様々なJBが楽しめる。
「俺様はブルースが大嫌いなんだ」と常々公言していたJBだが、一曲ブルースも聴ける。オルガン・ジャズ、ジャズ・ファンクもあり、さらにリン・コリンズが切々と歌う"How Long Can I Keep It Up"という特大ボーナスもある。
ああ帝王様、ゴッドファーザー・オブ・ソウルは偉大なりき。とひれ伏さずにはいられない好アルバム。
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Comments
遅い追記。
JBが役者として出演した映画には「アンダーカバー・ブラザー」もあります。
こいつが最後の出演作でしょう。
Posted by: Sugar Pie Guy | December 22, 2009 10:51 PM