英国発 Spring音源の続き

　昨日紹介したCDから、10年近くをかけて英Ｋｅｎｔが出した第二集。

　いつもながら英国のリイシューは息が長い。10年一昔で、日本ではかなりのソウル・ファンが故人--じゃない、リタイアしているように思うが、英国のソウル・ファンはそんなことはないのだろうか。

The Soul Of Spring 2　various　(KENT CDKEND 268)

　ジャケット・デザインの違いが、この2枚の年月を現している。こちらの2のほうが断然リイシューの内容の濃さをよくアピールしている。もちろんアピール度とその真価は無関係で聴いてみなければわからないし、逆にこういうデザインは見飽きていることも確かだが。

Goodbye Love (We're Through) / Act One
You And I So Good Together / Garland Green
I'm A Lover / Vernon Brown
When Johnny Comes Marching Home / Richard Barbary
One Step At A Time / The Detrerminations
Once You Fall In Love / Eddie McLoyd
It's So Good To Know / Mayberry Movement
Just Can't Say Hello (Once You Have Said Goodbye) / Ronnie Walker
You Can't Turn Me Off ( In The Middle Of Turning Me On) / Millie Jackson
Turn Yourself Around / Clare Bathe
It Takes Both Of Us / Act One
In My Baby's Arms / Joe Simon
Sherry Washington / Ray Godfrey
Good To The Last Drop / Leroy Randolph
Don't Turn Me On / Flower Shoppe
I'll See You In Hell First / Phillip Mitchell
Stay With Me / Daltry Martin
Baby ( There's Nothing You Can Do) / The Joneses
Walk All Over God's Heaven / Jackie Verdell
Dry Bones In The Valley / The Internationals
Mr. Everything / Little Eva Harris
You Make Me Feel Good / The Equations
Ain't It Amazing / Prince Harold
I'm On My Way / Winfield Parker

　顔ぶれは１と殆ど変わらない。1と2、あるいは未来の3以降と併せて聴くべき内容となっている。たとえばフィリップ・ミッチェルのEvent盤はこれでAB面が揃った（※なおライナーにあるこの曲の録音年は大間違い。1975年が正しい）。

　おもしろいところではジョーンジズ。VMP盤の"Baby"が入っている。彼らのなかでも甘茶面が強く出た曲。どうしてこんなものが入っているのかと思ったらSpringに権利を移して出たことがあったんですね。もっとも僕も昔、P-Vineから「史上最後の2枚組LP」（だったかな）という惹句で出たリイシューを持っているから。ちなみにこのコピーはもうアナログレコードが姿を消し、すべてCDになると思われていた1990年くらいのもの。その後、アナログはしぶとく生き残っているのはご承知の通り。

　ところでいつも思うのだが英国のリイシューはライナーが充実しているのが特徴。この豊かさに比べると日本のものはお粗末だと言わざるを得ない。さらに国内盤であっても英文ライナーをつけるべきだろう。ネットが進化した現在、そのほうが売れると思うし、日本の評論家やマニアが発見した事実も正しく伝わる。