謎の映画? The Impressions
そもそも思いつき企画で、こちらの家に散らばっているごくわずかなアナログLPをなんとなく見ていたら、けっこうサントラが多いなぁと気がついただけ。
ちなみに誰も気にしていないと思うが、「いったいどんなレコードを持ってきているのか」というと、普段聴いていないものを暇なときにデジタル化しようと思って段ボールに何箱か選んだ。大好きなお皿、名盤というようなものはむしろ少ない。
さてミニ特集のトリはインプレッションズ。カーティスは何本ものサントラを手がけているし、インプレッションズも「野のユリ」という映画の音楽をやったことがあったが、今日紹介するものは映画もよくわからないし、このアルバムも彼らの録音のなかでは高い評価はつけがたい。
Three The Hard Way The Impressions (Buddah YQ-7024-DA)-1975-
僕の持っているのは日本盤でブッダ経由になっているがオリジナルはカートム(8602)。
メンバーはフレッド・キャッシュとサム・グッデンのオリジナル・メンバーに、ラルフ・ジョンソン(後でミスティークのリードとなる)とレジー・トリアンが加わった4人組。
カーティス時代に比べればコーラスも厚くなっているし、コーラス・グループとしてはやはり一級。ただしインプレッションズには駄作というものが殆どなく(ビートルズを中心としたカバー曲集はちょっときついが)、そのなかでの印象は落ちる。
どうしても評価は辛めになるが高い水準を設定しているということで誤解なきよう。一曲一曲聴いていくと、さすがだなという部分も随所に出てくる。
さて、謎なのはこの映画。名著「ソウルブラックムービー」にも記述がない。しかし出演している俳優はなかなか凄いのだ。
まず昨日の「マシンガン用心棒」と同じ、ジム・ブラウン。元アメフト選手のフレッド・ウィリアムス、そして「燃えよドラゴン」でも知られるジム・ケリー。裏ジャケットには映画のスチールが載っているがガン・アクションシーンもある痛快活劇(なんだろうね)。
ジム・ケリーのことを歌ったと思われるのが"Mister Keyes"(ミスター・キーズ)。
歌詞にJudo,Karate,Kun Fu. He does all with easeとあるから、ジム・ケリー扮するミスター・キーズは投げるは蹴るは飛ぶわの大活躍を見せる(んだろうね)。
ファンキーな"Sometinh's Mighty, Mighty Wrong"が気に入ったほか、タイトル曲"Three The Hard Way (Chase & Theme)"はワウワウギターが鳴り高いテナーのシャウトがディレイで入って、カーティスが作ったのと思うようなサウンド。
コーラス・グループが好きだというなら、テンプス、デルズ、ドラマティックス、マンハッタンズ、そしてこのインプレッションズは全作品聴いておかなくちゃね(値段も高くないんだし)。
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