偉大なり Chess
そもそもは古いジャズソングやジャンプ・ブルースなどが眼目のような雑誌だったが低迷。80年代後半にロック路線になってから売れ出した。ビーチ・ボーイズ、ライ・クーダー、トッド・ラングレン特集などは教科書のように読んだものだ。
しかし90年代後半からはロックの細かいところに入っていき、かなり僕には辛い雑誌になっていた。毎月の5%にも満たないソウル/R&Bの記事が読みたくて購読していたのだが、今月号はなにを狂ったのか(笑)、Chessレーベルの特集。
もちろん紙幅が足りません。毎月は一アーティストの特集なのに、長期に渡って活動したレーベルだから数十頁で全貌は語れない。
それでも興味深い内容で大変満足しました。
アリストクラッツからチェスになり、ロックンロール、ブルース、R&Bの秀作をリリース。さらにインディとしてはめざましい成功をとげるにつれ、広く版権を取得。サザン・ソウルからスウィート・ソウルまでを紹介してくれた。
そして系列のアーゴ/カデッツはジャズでスタートしたもののThe DellsやEtta Jamesらのソウル史上永遠のカタログを残した。
オーナーのレーナード・チェスの才気を感じるのは70年代後半にこのレーベルをぱっと手放してしまったこと。それゆえにこのレーベルは不屈のイメージを放つ。
というわけで明日からはチェスの音源を数日特集してみる。
手近にあるものを拾いあげるだけだから、単なるつまみ喰いにしかならないけれど。
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Comments
Chessについて語るなら、やはり純正ブルースのお皿をとりあげないと片手落ちというもの。
期待してます。
ブルース大好き少年より。
Posted by: masato | September 19, 2007 07:00 PM
僕の場合、レココレは学生時代にはよく購読していたけれど、今はほとんど買ってません。仰る通り、ソウル・ファンにはちょっと辛い本になってるように感じます。。。でもChess特集という事で今月号は買いました。知らなかった情報も少なくなく、それなりに楽しめたけれど、選盤の基準などはソウル・ファンからすると「?」を付けたくなるような気もしますね。「どれだけロックの肥やしになったか」が大きな価値基準として存在しているように感じましたね。。。
Posted by: HEKA | September 19, 2007 11:02 PM
msatoさん
ブルースは得意じゃないんです。さらにこっちにレコードをあまり持ってきていない。
でも課題として持っておきます。機会を得て取り上げてみます。
ソウルと同じで甘茶好み。Chessだとロバート・ナイトホークだとか。あの濡れそぼつスライドが狂おしい。
HEKAさん
確かに読み続けるのは辛いんですが、レビューほかたまに良い記事がありますからね~。
最近電車のなかで「レココレ」を読んでいる人をたまに見ます。やはりロック、それも70年代中心が売れるんでしょうね。団塊の世代から40歳代までファンが幅広いから。
Posted by: Sugar Pie Guy | September 20, 2007 07:32 AM