なんでも天国 Mills Brothers
ミルス・ブラザースには昔ちょっと関心があって、レコードを何枚か集めた。ジャズにカテゴライズされることが多いが(カウント・ベイシーとやったり)、ジャイブ的な感覚もある。特にホーンの口真似芸は大したもの。ただし、今日のお皿はもう後期でそういうジャイブ感はなくなっている。
Cab Driver / Fortuosity The Mills Brothers (DOT-1272)-1968-
なんといっても邦題がすごい。Cab Driverが「運ちゃん天国」である。
歌詞をたどると、タクシー・ドライバーに「彼女のところに連れていってくれ」と頼む曲。J.ブラックフットの"Taxi"のように悲しい別れがあるわけじゃないが、別にタクシーの運ちゃんにとって楽しいわけでもなく、なにが「天国」なのかよくわからない。
邦題では「悲しき~」が盛大に使われたが、あれはデル・シャノンの「悲しき街角」が元祖だった。("Runaway"を「悲しき街角」としたのは天才を感じる。)
「天国」はなにが最初なんだろう。ウィルソン・ピケット(クリス・コナーがオリジナル)の「ダンス天国」なんだろうか。あれは原題が"Land Of 1000 Dances"だから「ダンス大陸」→「ダンス天国」というのは超訳ではなく名訳だと思う。
だが「運ちゃん天国」はないだろう。「トンネル天国」には及ばないけれど---
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