90年代後半のJames Brown
といってもキング初期(この頃もヘンリー・ストーンが絡んでいた)のものではない。90年代後半に再び二人が交わった頃のもの。おそらくは97年もしくは98年と推察される。
A Family Affair various (Sequel NEECD314)-2007-
「きっとそうだろうな」という予感は的中し、バックのサウンドは打ち込みであったり、ホーンをシンセで代用するようなもので、興を削がれる。
じゃあ、駄目なのか、と言うとこれがそうでもない。むしろ、改めてJBの凄さを思い知る。
声は充分に出ている。歌に凄みがある。リズム感はもちろん。
JBのキャリアのなかでは平均的、厳しく評価すれば平均以下なのかもしれないが、凡百のソウル・シンガーと比べれば軽く凌駕している。
ファンクはもちろんだが、バラード"That Lucky Old Sun"に痺れた。下手としか形容のしようのないバックだが、それをしのぐ歌。これぞソウルだ。
ああJB。よもや彼が姿を消した世界を体験するとは思わなかったが、彼の歌はこうして今も聴くことができる。JBと同じ時代に生きることができたことを誇りに思う。
The comments to this entry are closed.
Comments