さらに永遠のアイドル Ali Ollie Woodson
第一にバリトン・シンガーとしてディープなこと。
次にファルセットまで駆使する技の細かさと、独特のシャウトの個性。
そしてそれらを総合する歌の巧さ。
しばしば歌の巧さとディープさは異なる要素として一人のシンガーが共有するのは難しいものだが、アリはどちらをも持っている。
さらに、彼の姿形。ソウル・スターとしてのオーラを放っている。
そして最後に、これだけの実力を持ちながらあまりにも不遇なこと。
我々ソウル・ファンはアリの凄さがわかるから、その不遇さが切ない。愛おしい。
もう10年早く生まれていたら、偉大なるシンガーとしての地位を確立していたろう。あるいはむしろ10年遅く生まれていたら、インディの星と呼ばれるような存在だったかもしれない。
テンプスのリードとして登場したときは、痩せた若者だったアリ。今回のテンプス・レビューでは頭に白いものも混じっていた。
一つだけ間違いのないことがある。彼は偉大なシンガーであり、それにそぐわない不遇な地位に甘んじているが、しかしアリは歌を捨てなかった。
それこそが僕の永遠のアイドルであり続ける最大の理由だ。
本日の画像はソロ・アルバムからのシングルCD。
Right Here All Along / Drama In The Bedroom(Ollywood Records)-2002-
白い文字は彼の自筆サイン。2002年4月の名古屋公演時にもらったもの。
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