90年代の良グループ Coming Of Age
僕が70年代のグループに求めていた、バリトンとファルセットのバトルがなく、リードはどれもスティービー・ワンダーみたいな歌い方をするので食傷気味だったが、それでも今から思えばコーラス・グループがいてくれただけいい。2007年の現在、シーンを賑わすようなグループはまったくいない。
そんな90年代グループのなかでは、認知度は低いが、なかなかの作品を残したのがカミング・オブ・エイジ。
Coming Of Age (Coming Of Age (Zoo Entertainment 72445-11064-2)-1973-
配給はBMGで、つまりメジャー作品。
アルバムはいきなりアカペラではじまる。ドゥーワップ・スタイルでシュビドゥビとコーラスが歌う。
これをどう受け取るかは微妙なところ。90年代にドゥーワップとは、コーラスがわかっている連中なんだなとは思う。しかし、なにかがものたりない。彼らの力不足ではなくて、やはり時代が違っているのだ。50年代のあの録音でしか出ない深みに欠けている。
このすれ違いが、彼らがシーンに残ることができなかった理由の一つだと思う。長い目で見れば、人気のあるグループでもせいぜい3枚くらいのアルバムしか残せなかったのだから大同小異なのだが。
妙なところから紹介をはじめてしまったが、このアルバム、内容はすこぶるいい。90年代コーラス・グループに抵抗がないのなら、買っておくことをお奨めする。
現在も、普通の中古盤よりちょいと高い値がつくのだが、もしかして大化けするかもしれない。煽動しているみたいだな(笑)
なお、一部の曲ではカシーフが制作に絡んでいる。
制作にはカシーフが絡んでいるし
The comments to this entry are closed.
Comments