通勤BGM Lightnin' Hopkins
うかうかすると、この通勤時間に、人生で大切なものを削り取られかねない。
その防衛策として頼りになるのが圧縮音源再生機器、つまりiPod。
ところが身動きできない電車のなかでは、うっかりオリジナル・アルバムを聴いてはいられない。
どんなアルバムも駄作の一つや二つは含んでいるもので、そんなものを聴くのは苦痛だからだ。しかし身動きできない電車のなかではiPodを操作するのもためらわれる。
いっそ落語を聞くという手がある。八代目桂文楽全集はすべて通勤時間に聞きなおした。もちろん志ん生、志ん朝、三木助から小三治、談志まで、落語ならなんでも楽しい。
その落語に勝るとも劣らないのが、最近入手したこのCD。
New York Boogie Lightnin' Hopkins (P-Vine PCD-93001)-1951-
テキサスからN.Y.にやってきたライトニンのSIW,Jax録音27曲。
ブルースというのは同じ人でも時期や体調により出来不出来の激しい音楽だが、ライトニンはいつの時代のいつの録音もいい。しかしこの51年録音はそのなかでもとびっきりだ。
全部、同じようなものなのだが、全部いい。まさに落語と同じ。さらに、ライトニンの持つ乾きと湿り気の絶妙なミスマッチは満員電車で揉まれているときには最高にあう。嘘だと思うなら、一度試してみるといい。
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Comments
ブルースは好きです。
その中でもダーティかつスムースなライトニンはかなり好きです。
“乾きと湿り気の絶妙なミスマッチ”とは言いえて妙ですね。sugarさんのブログは知識だけでなく文章力にも感服しています。
Posted by: HEKA | December 07, 2007 09:09 PM
HEKAさん
まったくもってお恥ずかしいのですが、十代の頃は文筆を生業にしたいと思っていました。
そのために文は書きまくった。
それではっきりわかりました。
僕には文の才能がない。
1.まわりくどい
2.言い回しに新味がない
ほかにも欠点があるでしょうね。
Posted by: Sugar Pie Guy | December 08, 2007 12:57 AM