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やっとスペンサー・ウィギンスが聴ける XL

Cantbesatisfied XL/Sound Of Memphisのリイシューを英KENTが行った。

 その報に接してから切歯扼腕していたのだが、手元に届いたときは、ちょっと肩すかしをくらったような気になった。

 XLはサウンド・オブ・メンフィスというスタジオを持っていたスタン・ケスラーがオーナーで、Goldwax系のシンガーを、少なからぬ数録音していた。
 しかし、既にサザン・ソウルはシーンの頂点の座を降り、その録音のかなりが発表されぬままとなった。

 そのお宝の発掘はLP時代にVividが行っている。その内容の高さに驚愕した身としては、どんな濃い内容かという期待ばかりが強かった。頭のなかではCD3枚組くらいのボリュームを想像していたのだ。

Can't Be Satisfied Various (KENT CDKEND 283)

 たとえばオリー・ナイチンゲールがない。さらにかってVivid盤で聴き覚えた名曲が、さらに良い音で聴けることを期待したのだが殆どそれが収録されていない。

 過激な物言いから始まったが、そんな印象を持ったのはジャケットを眺めていたときだけ。聴き始めると、その凄さに感服した。まったく俺は未熟だ。

 なんといっても一番の目玉はスペンサー・ウィギンスの"Best Thing I Ever Had"。かって鈴木啓志さんがスペンサーの最高傑作ではないかとまで書いた幻の曲。
 当たり前の賛辞では足りないくらいの鋼のような歌。最終部のシャウトに、ただ頭を垂れるのみ。

 ただし。あまりの歌の凄さに欲が出る。バックの演奏が薄い。Goldwax、あるいはFameのような歌を受け止める音が出てこない。剛速球を後逸しているようなもどかしさを感じてしまう。欲だとわかっているのだが。

 ほかにジョージ・ジャクソン、ダン・グリアの秀作に感心した。

 心を惹かれたのは女性グループThe Minitsの"Still A Part Of Me"。このポップな躍動感、ブラインドで聴けばデトロイトかN.Y.の音だと錯覚してしまいそうなサウンドで、これが良くも悪くもサウンド・オブ・メンフィスの作る音なのだろう。

 駄文を書き連ねたが、ソウル・ファンであれば絶対の内容。聴き逃しては一生の恥ですぞ。
 

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