歯ごたえあり? Al McKay
アル・マッケイは、ご存じE,W&Fに在籍していたギタリスト。このアルバムはアースのベスト曲リメイク盤でもある。
Al Dente Al McKay Allstars (Videoarts VACM-1167)-2001-
僕の世代のソウル・ファンは大きく二つに分けられるかもしれない。アースを聴き狂っていた層と、それほどではない層。
僕は後者に属し、アースのレコードも数枚しか持っていない。それでもここに収録された曲の大半は知っている。そのくらい80年代前半のE,W&Fの人気はすごかった。
さてしかし。
このアルバムの目玉は、アリ・オリー・ウッドソンがゲスト・ヴォーカルとして参加していることにある。クレジットを見ると半分以上の曲で彼が歌っている。
これを目玉と呼ぶことはいびつなんだろうと思う。なにしろ僕の持っている日本盤の解説にはアリのアの字も出て来ない(笑)。
ただソウル・ファンであれば胸のときめきを感じないわけにいかないでしょう。
ところが期待を肩すかしするようにアリの声が爆発しない。
アルバムとしてはかなり良質で、アース作品をフュージョン風に綺麗にまとめていて心地良い。そのサウンドにアリの歌もこれまた綺麗にはまっていて、その点ではアリはプロなんだなと感心はする。
アリが歌う"September"---どんな壮絶な歌が繰り広げられるのかと思いきや、これのどこがアリなんだと不思議になるようなおとなしい声。
僅かながらアリだなと安心するのは"You Owe It All To Love"。ささやかながら彼のお家芸のファルセット・シャウトが楽しめる。
う~ん、アリを聴くには歯ごたえありすぎってことか。
繰り返すがこのアルバムの内容は大変良いので誤解なきよう。
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