入手を急げ Fillmotions
グループ物のレア盤のなかでもジャケットのポップさというか風変わりさで強烈なインパクトを残すもの。
何度も見かけたことはあるが、値段が高いので候補にすらならなかった。くりかえし書いているように安いものしか買わないという安定した道を歩んできたからね。
ただこのCD盤、僕の記憶にあるLPジャケットとは色味が違うような気がするんだけれど、やはりそれは記憶のなかで別物に育っただけなんだろうか。
Young Girls In Motion The Fillmotions (YGP-1001)-1980-
フリスコはオークランドのグループ。
全6曲とミニアルバム。しかも一曲は歌入りのもののインストバージョンだから実質5曲。そのうちファンクが4曲。一曲だけ美しいスウィート・ソウル"Young girl"があるが、これはコンピ"Soulful Thangs Vol.4"で既にCD化済み。
いくらレア盤でも、とても高いお金は出せないなぁ。
しかし通常価格で買えるCDとなれば話は別。
内容はB級に過ぎないが、1980年という微妙な時期を象徴している。
1980年と言えば吹き荒れたディスコ旋風もその勢いを弱め、次の時代を睨んでソウル/R&B界が起死回生を狙っていた頃。マンハッタンズや、レイ・グッドマン&ブラウンのバラードがヒットとなり、あるいはアース、ウィンド&ファイアが空前の人気を獲得した。
このフィルモーションズの唯一のアルバムはそんな時代の雰囲気を、マイナーB級だからこそ一層色濃く持っている。
シンセをフューチャーしたミディアム・ファンク。あるいは出色のバラード"Young girl"は、マナーは70年代スウィートのそれだが、サウンドは新しいものを指向している。
ジャケットもおもしろいし、ソウル・ファンなら持っておくべき一枚だと思う。
それに"Young girl"は、コンピCD"Soulful Thangs Vol.4"に収録済みだと先に書いたが、聴き比べてみるとそちらは冒頭の語りがカットされていることに気が付いた。やっぱり語りはいいよね(笑)
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