南部料理 Southern Cookin'
決して大名盤とは言えないかもしれないが、なんとも愛すべき、捨てがたい魅力に満ちたアルバムだ。
Southen Cookin' Southen Cookin' (P-Vine PCD-1326)-1979-
※CD番号 オリジナルはPolydor
ぎりぎり70年代の終わり、ディスコ旋風吹き荒れる時代。"Everything Is Disco"なんていう曲も含まれる。
ああ~駄目じゃないのぉ、と思ったら大間違い。この"Everything Is Disco"が曲名とは全く裏腹に、落ち着いたミディアム・テンポの佳曲。素晴らしく味のある男性リードが聴ける。
この男はJimmy Jules。とにかく経歴の長い人でニュー・オーリンズで古くから活躍。さらにはカーニバル、A-Betなどにシングルを残している。
なお"Nothing Will Ever Change (This Love Of Mine)"、"Don't Let Yourself Go"、"Just One More Time"の3曲はKENTから出ているCarnival音源のコンピ3枚に一曲づつ収録されている。
このジミー・ジュールズを中心とした男3人女2人の5人グループ。
と、ここまでは褒めたが、もう一曲ディスコが名前に入るやつがある。"Disco Fiend"だが、これがなんとも煮え切らない凡庸な出来、しかもアルバムのトップ。こういうセンスのなさが、いかにも朴訥な南部人らしい(かな)。
玉石混淆だが、"One Of Those Days"、"Let Me Be Good To You"など、かなり良いものもちゃんとある。
"The Rainy Day"などはフリー・ソウル・ファンにもアピールするんじゃないだろうか。
そうそう。セクハラばっちりのジャケットも忘れちゃいけない。クリックするとジャケット画像が拡大するので、とっくりと観察いただきたい。
案の定、このあとが続かなかった一発屋のグループだが、こういう連中、こういうお皿があるからソウルは楽しいし素晴らしい。
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