ビリヤード名盤 "Baby Face" Willette
昨日、取り上げたベイビーフェイス・ウィレットの、これも忘れがたい一枚。
Behind The 8 Ball "Baby Face" Willette (ARGO MSM-37186)-1965-
これもビリヤードの絵柄のジャケット。ベイビーフェイス・ウィレットが球を撞いているが、これについてはビリヤード及び米スラングについて補足しておこう。
現在、日本で最もポピュラーなビリヤードは、ナインボールというゲームだが、アメリカでは昔も今もエイトボールが最も遊ばれている。
詳細なルールは割愛するが、このエイトボールというゲームは最終的に8番(黒いボール)を落としたプレイヤーが勝ちとなる。
ただし、それは最終のみのことで、途中で8番を落としたら、その時点で落としたプレイヤーは負けになる。また落とさないまでも、途中で8番に当てただけでファウルとなる。
つまりゲーム途中で8番にしか当てられないというのは、駄目駄目の危機。
ビリヤードが非常にポピュラーな米国では、ここから"Behind The 8 Ball"(手球が8番の裏にくっついて、8番に当たってしまう)=「絶対絶命の危機」というスラングがある。
長い説明になったが、つまりこのアルバムのタイトルは「絶体絶命の危機」ということだとご理解いただきたい。
そして、このネタが一巡して戻る。
○ベイビーフェイス・ウィレットの"Behind The 8 Ball"(今日のネタ)
○ベイビフェイス・ウィレットの"Face To Face"という曲がある(昨日のネタ)
○スリー・デューセズは"Face To Face"をカバーし、そのアルバム・ジャケットはウィレットの"Behind The 8 Ball"へのオマージュである(一昨日のネタ)
実に苦心惨憺の仕掛けというか洒落であり、これを見つけて「なるほどね」と言ってあげることが彼ら(スリー・デューセズ)へのねぎらいとなる。
せっかくなので今日も音貼り。
Behind The 8 Ball / "Baby Face" Willette
聴くためにはReal Player必須、一ヶ月でサーバから落とすので聴きたい人はお早めに。こうして聴くと、一昨日のスリー・デューセズも悪くなかったが、ベイビーフェイスには黒いソウルがあるなぁ。
今日取り上げたアルバムではキャブ・キャロウェイの「聖ジェイムス病院」のカバーもあり黒人音楽ファンなら間違いなく楽しめます。
The comments to this entry are closed.
Comments