これが最後の録音とは Luther Ingram
一世一代の""If Lovin You is Wrong~"のヒットと持つとはいえ、その実力からすればあまりに寡作であり、あまりに報われることの少なかった不遇のシンガーだった。
今日取り上げるのは彼の最後の録音(だろうと思う)。
Luther Ingram Luther Ingram (Profile PRO-1226)-1986-
バックは80年代ブラコン。レーベルはランDMCなどを出していたHip Hop寄り。ジャケットも本人の名前だけのタイトルもそっけなく、内容も地味で派手さがない。
しかし、ソウル・ファンだったら、何度もこの録音を聴くうちに必ず滋味溢れるその声になにかしらの感銘を受けるはず。
もちろん難はあり、特にリズム・ナンバーはあまりに弱い。ボブ・ディランの"Gotta Serve Somebody"のカバーなどバックのサウンドがあまりに辛い。
しかし"Baby Don't Go Too Far"の味わいは絶品、"How Sweet It Would Be"、"All In The Name Of Love"は80年代サザン・ソウルの一つの代表だと思うし、ブラコン曲"Right Away"なども侮りがたい。
僕にとっては酒がすすみすぎてしまうアルバムだ。
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