続Truthとは Imperial Wonders
本題に入る前に今日の一枚を。インペリアル・ワンダーズのなにはともあれの7インチ。
Trying To Get To You / When I Fall In You The Imperial Wonders (Black Prince 317)-1969-
ストリングスをバックにファルセットから入る甘茶曲。しかし甘いだけでは終わらない、ディープさがある。これぞクリーブランド産。
資料によると1969年となっているが、70年代中期くらいの感じがする。それだけ彼らがやっていたことは先鋭的だったということか。
さて、昨日のトピックにAdhistaさんからコメントを頂いた。ソウルに関しては僕なぞ足下にも及ばない方で、応えるこちらはしどろもどろだが、ご紹介いただいた文を訳してみた。
※当初は昨日のCDの英文ライナーを訳すはずだったがそれは明日にまわします
Truthはオージェイズのボビ-・マッシーの肝入りによって1976年に作られたクリーブランドのグループである。オリジナルメンバーはラリー・ハンコック、レオ・グリーン、アル・ボイド、ラッセル・ワッツ。"Excedrin Headache / Come Back Home"をサウンド・オブ・クリーブランドから出した。"Come Back Home"はマッシー、ボイド、ウォルター・ジョンソンが書いたオージェイズ・スタイルのドラマティックなバラードである。
Truthのメンバーはソウル界で実績のある連中だった。ラリー・ハンコックはトーマス・エジソン高校に在籍中にオージェイズの"Working on Your Case"を書き、66~67年には"Gotta Find Myself a Girl"、 "Glad I Found You"をアップタウンで録音している。そして70年代にはS.O.U.L.というバンドのシンガーをしていた。
アル・ボイドとレオ・グリーンはジ・インペリアル・ワンダーズとして活動をしていた。このグループはテンプスのスタイルで"Trying to Get to You"、"Turned Around Over You"、"Just a Dream"などの素晴らしい録音を残したが、その内容に比べ正当な評価を受けることができなかった。ボイドはさらにローテーションズというグループでも何枚かの録音を残している。
1977年、テンプスのリーダー、オーティス・ウィリアムスがリード・ヴォーカルのデニス・エドワーズを首にしたとき、デニスは製造会社を経営していた彼の叔父を頼ってクリーブランドにやってきた。そしてマッシーとTruthのメンバー、そしてマーガレット・フォックスワースと組んで音楽活動を行った。Truthのデバキ・レコードのアルバムに収録されている"Understanding"と"Coming Home"は、共にデニスが書いた曲だ。
この時期のTruthはラリー・ハンコックとレオ・グリーンの二人だけのデュオということになっていたが、録音にあたってはウィル・トーマス、ウィリアム・グローバー、フィル・コグヒル、ドリス・ウォレス、そしてマーガレット・フォックスワースが参加したとライナーノーツには記載がある。"Coming Home"の途中に入る語りはマーガレットの声だ。またレコーディング・セッションにはTruthの残りの二人ワッツとボイドも参加していた。ちなみにコグヒルはTrue Movementのメンバーで"Lovely Way to Meet"や"I'm So Glad I Found You"などを歌っていた。
残念ながらTruthはクリーブランドを超えた全国的な名声を勝ち得ることはできなかった。その後デニス・エドワーズはテンプスに復帰し、アルバム"Power"でTruthの"Coming Home"を"I'm Coming Home"と改題して歌っている。しかし、そのクレジットには作曲がテンプテーションズと書かれている。おかしな話だ。
1980年、Truthは解散した。
ハンコックはその後も歌い続けている。ボイドはモータウンで作曲の仕事についた。テンプスの"Shaky Ground"はボイドの書いた曲だ。フォックスワースはTruthと出会う以前の仕事(アル・グリーンと同じ宗派の聖職者)に戻った。それ以外のメンバーは音楽活動から離れてしまった。
アンドリュー・ハミルトン
(和訳:Sugar Pie Guy 2008年2月24日)
無理矢理日本語にはしてみたが、よくわからない記述だ、いや記述は真っ当でこちらの英語力が欠如しているだけかもしれないが。
この文をそのまま受け取るとTruthのメンバーにはマーガレット・フォックスワースなる女性がいたことになる。アルバムのタイトル曲"Coming Home"の途中で入る女性の喋りが彼女だそうだが、一緒に音楽活動をしていただけと考えたほうがいいとは思う。
Truthの"Coming Home"とテンプスの"I'm Coming Home"の関係は、なるほどと納得した。これを読むまで、Truthがカバーだと思っていたのだが、それにしては歌に対する態度が違いすぎる。それくらいTruth版は傑作であり、テンプス版は迫力に欠けるのだ。
なお知らないうちに作曲がテンプスになってしまったというのはオーティス・ウィリアムスのいつもの「あれ」だろう。自分一人で作った"Treat Her Like A Lady"がオーティスの共作にされてしまった(印税も流れる)とアリ・オリーが愚痴っていた「あれ」だ(笑)。
The comments to this entry are closed.
Comments
Sugar Pie Guy様
早速訳していただき感謝しております。
>ソウルに関しては僕なぞ足下にも及ばない方で、....
いや〜、とんでもない。長い事ソウルから離れてたため、未だに浦島状態です。
内容に関してはかなり理解に苦しんでいたのですがこれですっきりしました。
まだ買っていないImperial WondersのCDの英文ライナーが楽しみです。
ありがとうございました。
Posted by: adhista | February 25, 2008 05:40 AM