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三越伊勢丹グループ その3

Hokousyatengoku ミニ特集3日目はツッコミどころのある珍盤。

 このレコードは一昨年、北海道に旅行したとき、札幌の狸小路にある中古レコード屋で見つけた。そのときのレポートは別ブログに書いたことがある

 エサ箱(中古レコードを収めた販売用の段ボール箱をこう呼ぶ)をあさっていたら、どことなく見覚えのあるジャケットが出てきた。先回取り上げた三越社歌のレコードのB面をそのままA面に持ってきているのだ。

 内容は銀座ではじまったホコテン、つまり日曜遊歩道「歩行者天国」のテーマ曲。

歩行者天国 / メインストリート トワ・エ・モア (日本コロムビア 7378)

 先の三越社歌のレコード番号が7374だから、ごく近いものの別企画として出されたレコードということになる。

 やはりここでも当時の三越社長である岡田茂がキーパーソン。派手好き、仕掛け好きの彼が、銀座店長時代に米国で流行となった歩行者天国を銀座でも行おうと地域に働きかけ実施にいたったと言われている。
 三越の社長となっても、そのときの顔と力は生きていて、三越社歌の勢いをかって歩行者天国のテーマ曲まで作らせてしまったのだと思われる。

 そういう背景(多分に推測だが)を別にして、今回もまた楽曲が素晴らしい。

 作曲は三越社歌と同じ古関裕而だが、作詞は池田弥三郎、高名な学者だが、この人は銀座の老舗天ぷら屋の息子。地域としてのつながりから選ばれたのだろう。慶応大学の教授というのも岡田茂と同窓というよしみがあったのかもしれない。

 歌うトワ・エ・モアは当時(1972~73年と思われる)人気のあった男女デュオ。

 それでは今回も曲をお聴きいただこう。

歩行者天国 / トワ・エ・モア

 音源はサーバ容量の制限から、しばらくしたら落としてしまうので聴きたい方はお早めに。

 それにしても「銀座、京橋、日本橋」、そして「とん、とん、東京の」というリフレインがイカしている。(歌詞にもちゃんと「とん、とん、東京の」と書いてある)

 こんなレコードがどうして札幌から出てきたかだが、札幌には三越の支店があり、その関係なのではないかと思う。

 そしてこのレコードにはツッコミどころがある。
 ジャケットをよく見ていただきたい。(クリックすると画像は大きくなります)

 右に大きく三越が描かれているが、これはどこの店舗なのだろうか。おわかりの方はかなりの東京通、もしくは百貨店通である。

 これは日本橋本店。刃物の木屋が体面の左側ということになるのだが----日本橋にこんな奥行きはない。三越の向こうはすぐに日本橋のはずが絵ではビルがいくつも並んでいる。

 絵は銀座を模しているのかもしれない。。描かれた歩行者天国の雰囲気はまさに銀座のそれだと思う。つまり左側は和光で、三越の銀座店の位置に本店が描かれてるのではないか。

 だが、もうひとつの想像ができる。実はこのレコードのB面は、江戸時代の浮世絵に描かれた三井越後屋(三越の前身)の絵がジャケットに使われている。
 このレコードジャケットの表裏を並べてみたのが下。クリックして拡大して見てほしい。

Mainstreet



 越後屋を中心とした日本橋の古の賑わいに現在の銀座の風景を重ね、さらにそこに三越本店をはめこむという、なかなかに凝った構図と考えることができる。

 数百円で買ったレコードを眺めて、こうして楽しむことができると得をした気分。

※ちなみに越後屋の浮世絵に描かれいるのは現在の三越正面ではない。右側が現在の三井銀行で、左側が三越。


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Comments

1972年は札幌オリンピック開催の年。
そのテーマソング「虹と雪のバラード」を歌ったのがトワ・エ・モア。
当時の札幌のトワ・エ・モアファンがうっかり買ってしまった名残だったりして。

Posted by: sistercancer | January 26, 2009 at 01:45 PM

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