蝶々夫人 Tavares
ボビー・マーティンのプロデュース。ただし79年だからフィリーの全盛期は過ぎている。華麗なフィリー・サウンドに彩られているわけではない。しかし魅力は十分。
くれぐれも変なジャケットにおびえないで聴いていただきたい。
Madam Butterfly Tavares(EMI 072435787842)-1979-
※原盤はCapitol SW11874
発表当時はいざ知らず、今日このアルバムをソウル・ファンが語るうえではずせないのが、サム・ディーズ作の3曲が収録されているということ。
今日紹介するのは最近のリマスターCDだが、英文解説がいきなりSam Deesという名ではじまる。海の向こう出も感心は同じところにあるようだ。
その3曲とは"Games, Games"、"Let Me Heal The Bruises"、"My Love Calls"。
これが「絵に描いたようなサム・ディーズ」曲。
彼のお手の物というか、サムは引き出しが多い人ではないと思う。しかし数は多くなくても、一つの引き出しが深い。ドラえもんが出てこられるくらい深い。
またこれらの曲のタバレスの歌いかたが、サム・ディーズそのもの。
ここから妄想が膨らむのだが、サムはおそらく自分の歌うデモ録音の形で曲を届けたのではないか。そうだとすればサムが歌うこれらの曲がどこかに眠っているかも。ディグされ尽くした感もあるサム・ディーズだが、いやいやまだお宝はあるかもしれませんぞ。
話題がここに集中してしまったが、その他のダンサーやミディアムも素晴らしい。ソウルの時代が終わるぎりぎりに残された名盤の一つだと思う。
リマスターCDには簡潔ながら、参考になる英文ライナーがついている。
彼らはマサチューセッツ州ニュー・ベッドフォードの出身の5人の兄弟グループ。
Ralph Tavares (10/12/41)
Arthur 'Pooch' Tavares (12/11/42)
Antone 'Chubby' Tavares (2/6/44)
Feliciano 'Butch' Tavares (18/5/49)
Perry 'Tiny' Tavares (23/10/51)
メンバーのなかで10歳の差がある。戦中派と戦後派だな。
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