Lowell Fulson
80年代末期から90年代前半の、CDバブル期。それまでのアナログのカタログが一斉にCDになった時期で、ブルースのCDも相当買った。
30代のはじめ頃で薄く広くなんでも聴いてやろうという気概があった。それが今では間口が狭く(殆どソウルしか聴かない)なってしまった。
たまたまその頃買ったこのCDを取り出して聴いたのだが、はまってしまった。
Lowell Fulson (same) (P-Vine PCD-2105)
1991年に出た日本盤(P-Vine)。
ローウェル・フルソンは、なんといってもファンキーな「トランプ」で有名。オーティス・レディングがカバーしたことでソウル・ファンにも馴染みが深い。
しかし彼はテキサス出身で、初期は典型的な同地のスタイルだった。
その初期にあたる1940年代のSwing Time録音を集めたアーフリー盤のLPをCDリイシューしたのがこれ。
ヒットした"Three O'Clock Blues"、前後編で重い主題を描写する"River Blues - Part 1 & 2"など、どれを聴いても、べたっとしたところがなく、どこまでも乾いた感じが実にいい。
前半はリズムセクションもなく、おそらくサイドギター一人を従えての録音。後半にバンド+ホーン入りの豪華な録音も入っている。そのなかではチャールズ・ブラウン風の"There Is A Time For Everything"の味わいも捨てがたいし、ゴキゲンなジャンプ"Lowell Jumps One"も楽しい。
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Comments
なつかしいね。
僕は82年にこのLPを買って愛聴しました。
塩辛声と剛直ギターにロイド・クレンの洒脱なピアノが絡むというのがユニーク。
1年ばかり前にもふと思い立って初期の作品集(CD4枚組)を衝動的に買ってしまいました。
Jimmy McCracklinとならんでオークランドの宝物です。
Posted by: frisco | May 11, 2009 08:53 PM