Bobby Taylor
カナダ発のグループその名もバンクーバーズ(The Vancouvers:白人バンドとのこと)名義の録音、さらにソロとしても一枚アルバムを出しているボビー・テイラー全46曲のCD2枚組。
The Motown Anthology Bobby Taylor (Motown 963 851-1)
彼の録音はV.I.P.、Gordy、Mowestとモータウン系列レーベルから出ているので「モータウン・アンソロジー」は間違いのないタイトルだが、このCDのマニアックぶりは、いつも適当にお茶を濁し、出すものを出さない現在のモータウンの仕事とは思えない。狐につままれたような感じ。
ボビー・テイラーはやや高めながらデトロイト・シャウターの系譜につながる素晴らしいシンガー。さらに器用な人らしくグループ仕立てのバラードから、リズム、ファンクまで何でもこなす。
さすがに46曲(そのうち17曲は未発表)もあると、すべてが最高とは言えないが、しかし一定以上の水準をキープしており聞き飽きない。
良い企画だな~、良いCDだな~と思いつつ、今日取り上げたのは昨日の続き。"Try A Little Tenderness"をカバーしているのだ。
これがまた熱唱。この人らしくシャウトしても端正で歌の端までコントロールされている。
"Try A Little Tenderness"のカバーでは、デニス・エドワーズ、シカゴのTwinightでのダ・モブ、グローリーズなどが思い浮かぶが、あまりにしつこいので今日でおしまい。
それよりボビー・テイラーだ。
シャウトはいわずもがな、スウィート・バラード"Does Your Mama Know About Me"もいいが、ポップな"Malinda"が最高に気に入っている。同じく"One Girl"も胸がきゅんとしめつけられる。先から何度も繰り返し聴いているところ。
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Comments
ジャクソン5を見出したのはダイアナ・ロスだ、というのはMotownが自ら作り出した伝説だったことが後年明らかになった。
実際に大きな働きをしたのはグラディス・ナイトであり、さらにここで取り上げたボビー・テイラーだった。
ボビー・テイラーについてのトピックを立てた翌日にマイケルが死んだというのは、もちろんどこにでもある偶然だが、それでも書き手としては感慨深い。
Posted by: Sugar Pie Guy | July 07, 2009 01:26 PM