Booker Newberry III "Love Town"
84年、日本ではキャニオンから出た不思議なジャケットのアルバム。
Love Town Booker Newberry III (Montage C25Y0062)-1984-
先にこの日本盤について記しておくと、大瀧詠一の「A Long Vacation」(1981)の空前のヒットなどの影響で当時、50's風のデザインが流行っていた。
しかし流行っていたから適当に、というのではないと思う。このアルバム、妙に手間をかけているのだ。
裏ジャケットはこれ(クリックすると拡大します)。
ブックレットもこんなデザインで、桜井ユタカさんの解説もピンクがバック(笑)。さらに販売時はこんなシールも貼られていた。
キャニオンとしてはこのブッカー・ニューベリーを相当プッシュしていたのだと思う。ただその方向性を誤ってしまった(笑)。
内容が後になったが、ブッカー・ニューベリーは80年代末期から90年代に一つのムーブメントとなった「歌える男性シンガー」の先駆け。グレン・ジョーンズやシェリックほど歌がうまいわけではないが、リーバイ・スタッブス似の声質でシャウトするときはちょっぴりウィルソン・ピケットっぽい、つまり魅力的なシンガー。
オハイオ出身でSweet ThunderというグループでAtlantic傘下のWMOTからアルバムを1枚、さらにFantasyから2枚(78/79年)出している。
そしてソロとしてのデビューアルバムがこれ。フィラデルフィア録音、プロデュースはボビー・イーライ。
タイトル曲"Love Town"が英国でヒットし、そこにキャニオンが目をつけたのかもしれない。同タイプの"Attitude"、"Teddy Bear"などのリズム・ナンバーが良い。
youtubeで検索したら当時のビデオクリップがあった。ジャケット裏の写真の通り、ブッカーは巨漢だが、それでいてなかなか軽やかにステップを踏む。
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Comments
これってセルメンのNever Gonna Let You Goが流行ったんで、日本でこれだけプッシュされたような…当時の記憶があいまいです。
Shower Of Loveもオッシャレーな曲。
内輪で流行りました。
ところでAMGを見るとWMOTのImpact(Damon Harrisの方)にも在籍していたとの記載があります。
http://www.allmusic.com/cg/amg.dll?p=amg&sql=11:axfuxqlgldse~T1
多分セカンドよりも後でしょうか。持ってないので確認できません
Posted by: sugarfoot | August 01, 2009 09:05 AM
sugarfootさん、応答が遅くなりました。
Shower Of Love、確かにオッシャレーですね。ニューベリーの太い声がクリスタル感台無しにしてますが(ソウル・ファンにはOK)。
来週、Sweet Thunderのアルバムを取り上げましょう。
(Impactの件は初耳でした)
Posted by: Sugar Pie Guy | August 08, 2009 10:30 PM