【USBDG 002】 Ray Charles
※毎週末はUSBDG紹介です。USBDGについてはこちらをご参照ください
まずは自戒。
間違っているとはわかりつつ、十分な活躍のできなかったマイナーなシンガーやグループに興味がいってしまう。そもそも少ないリリースのコンプリートをめざしたり。その反面、たくさんのレコードを出しているトップ・アーティストをベストですませちゃう。
A Life In Music Ray Charles (Atlantic Deluxe AD 5-3700)
レイ・チャールズはその最たるシンガー。USBDGではAtlantic時代のLPをあげているが、僕はAtlantic時代のレイはこのベスト盤しか持っていない。
ちょうど僕がソウル・ミュージックに興味を持ちだした頃に買ったもので、LP5枚組のBOX。48曲収録。こういうボリュームのあるベストを買っちゃうとオリジナルにはなかなか手が出せない、と言い訳。
前置きはここまでとして、Atlantic時代のレイは、大変バラエティに富んでいる。ブルース、ゴスペル、ジャズ、R&Bと、本当に一人のアーティストなのかと思うくらい。
しかし、何でも屋ではない。
ブルースであれば、リロイ・カーからチャールズ・ブラウンのクラブ・ブルースに限っている。いろいろなジャンルをレパートリーに持ちながら、レイの好みははっきりしている。
映画「Ray」で、レコードデビュー当時、あまりのアイデンティティのなさをスタッフに指摘されるシーンがあったが、そこのところを誤解してはいけないだろうと思う。
R&B(ソウル)については、まさにワン&オンリー。追随を許さないというか、パイオニアならではの確固たるスタイルがある。
レイのそっくりそのままのフォロワーは少ないが、彼が切り開いたゴスペルからポピュラーミュージックへの道を、続くソウル・シンガー達は歩いていった。
この後、レイはR&B/ソウルという枠を超えた、アメリカン・ポップスの重要アーティストとなっていく。特にカントリー&ウェスタンに執着したことで、一般のソウル・ファンからは無視されがちだが(それは即ち僕のこと)、どこまでもレイが作るのはグッド・ミュージックだ。
The comments to this entry are closed.
Comments