【USBDG 010】 McKinley Mitchell
※毎週末はUSBDG紹介です。USBDGについてはこちらをご参照ください
ソフトで暖かみのある声と、一転したがなりシャウトをミックスする。普通のシンガーが、ここまでがなると歌じゃなくなると思うが、マッキンレーはがなっても底にソフトな地声が響くから聴いていて苦痛にならない。
だが、このユニークなスタイルにあった楽曲はやはり少なく、それが彼がその実力以下のセールスしかあげられなかった理由なのかもしれない。
McKinley "Soul" Mitchell same (P-Vine PLP-9008)
1962年~64年のシカゴ、ワンダーフル録音。
オーティス・クレイはこのワンダーフルを起点とし、Hiで男をあげ、そして日本でスターとなったが、このマッキンレー・ミッチェルの編集にも関係しているらしい。ワンダーフルとの仲介や音源のピックアップを手伝ったとのこと。
このリイシューが出た頃のP-Vineはほかにもハロルド・バラージュなどワンダーフル音源を紹介していたが、そういうコネクションがあったというわけだ。
ただし現在はShoutから出ているCD"The Town I Live In"(Shout 22)で、ワンダーフル録音24曲を聴くことができ、このP-Vine盤の12曲もすべて含まれている。
というわけで役目を終えたリイシューLPとなるわけだが、ジャケットのセンスの良さは追随を許さない。なにせそのShout盤のジャケット写真は80年代のチムニービル録音のときのものを使っているという体たらくだった(涙)
さて、なにはともあれこの曲を聴いていただこう。
The Town I Live In / McKinley Mitchell
ペンペン・ギターが響き、ロッカ・バラード調のベースラインが聞こえるイントロから胸しめつけられる。
マッキンレーの歌は甘く、そして当然にがなる。
アーリー・ソウルの名曲中の名曲としたい。
ワンダーフル録音では、ブルース、ゴスペル、そしれリトル・リチャード調のロックンロールと、ソウル・ミュージックのスタイルが固まるその刹那のごった煮が収められており、どれもに聴きどころがある。
忘れえぬシンガーであるマッキンレー・ミッチェル。ご承知の通り、彼は80年代に再びシーンに姿を現し、新生マラコのサウンドを作る立役者となったが惜しくも86年に亡くなっている。
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