A Long Vacation From Ladies

　「ソウル一日一枚」本日はお休みして、日本のポップスを取り上げる。

　大瀧詠一の「ロンバケ」こと「A Long Vacation」へのトリビュートアルバム。

A LONG VACATION from Ladies　various　(Universal UMCK-9304)-2009-

　本家「ロンバケ」については以前も書いたことがある。発売日当日に買って帰りその内容に仰天した---以下は繰り返しになるので割愛するが、「君は天然色」がゲイリー・ルイス&プレイボーイズの"Everybody Loves A Crown"を下敷きにしていることを自分で発見したのはちょっと自慢しておく。20歳の音楽青年としてはまずまずだったということじゃないか。その後、精進を怠り、現在の歳としては「モノを知らない音楽中年」に堕してしまったが。

　さて本題。

　今日取り上げるトリビュート・アルバムは全員女性がカバーしているというのがポイント。

君は天然色 / 大貫妙子
Velvet Motel / 金子マリ
カナリア諸島にて / 今井美樹
Pop-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語 / 行川さをり(ジュライム)
我が心のピンボール / イシイモモコ(ハミングキッチン)
雨のウェンズデイ / 尾崎亜美
スピーチ・バルーン / 原田郁子(クラムボン)
恋するカレン / つじあやの
Fun×4 / 太田裕美
さらばシベリア鉄道 / 鈴木祥子

　ご覧のとおり、ファニーな味をもったシンガーが顔を揃えている。

　プロデュースは井上鑑。

　サウンドは、大瀧の"Wall Of Sound"ではなく、それぞれのシンガーの個性を活かしたアレンジ。スモールコンボの優しいものが多い。

　特にその音作りについて賛否が分かれる企画かもしれない。

　ただ大瀧サウンドをバックに歌っていてはカラオケ歌唱と変わらないわけで、こちらを楽しむのがいいと思う。

　実はこのCD買おうかどうしようか迷った。今じゃなくても、そのうちでいいかなと。

　思い切ったのは初回限定で、DVDがついているから。
　
　でもDVD、そんなにおもしろくありません。一度観ればいいかな。

　なお11月23日にこのアルバムを記念してコンサートが開かれるそうだ。